食品衛生に配慮しながら飲食店でのフードロスを減らそうと、厚生労働省は16日、食べ残しの持ち帰りについての注意点を記したガイドライン(指針)の案を公表した。持ち帰れる食品は、中心まで十分に加熱されていることなどを踏まえて事業者が検討するといった内容だ。
専門家らの検討会に示された案によると、指針は飲食店と消費者の双方に向けたもので、その場で食べきることが基本だとした上で、持ち帰りは自己責任で行うと明記した。
その上で事業者向けに、持ち帰りができる食品として、パンやフライドチキンなどの中心部まで75度以上で加熱した食品を例示した。サラダや刺し身などの生もの、加熱が十分でない料理は、食中毒などのリスクを考慮して食べきることを消費者に促すこととした。
消費者には、持ち帰りを前提にせずに食べきれる量を注文することや、持ち帰り容器には自分で移し替えること、帰宅に時間がかかる場合は持ち帰りを断念することも重要だとした。
厚労省は検討会での議論を踏まえ、年内に指針をとりまとめ、来年度から実施する予定。【肥沼直寛】
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