東京出身の映像作家、金森慧さんは10月14日、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが選考する「学生アカデミー賞」のアニメーション部門で、銀賞を受賞しました。

「学生アカデミー賞」は過去の受賞者に映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のロバート・ゼメキス監督らも名を連ねるなど、“学生版のオスカー”として知られています。

受賞作品の「Origami」は金森さんがデジタルハリウッド大学の卒業制作として作った短編のCGアニメーション作品です。

18日、金森さんは大学で会見を開き「これまで自分が頑張って積み重ねてきたものが形になったようで感謝の気持ちでいっぱいです。ただ、ここまできて銀賞というのは悔しさしかなくて、受賞は自信にはなりましたが『調子に乗るなよ』と言われているような感覚になりました」と振り返りました。

テーマの折り紙は金森さんが小学1年生のころからの趣味だということで「今までのアニメ作品では折り紙がリアルに表現されていないのがほとんどで違和感がありました。紙の質感や厚みを考慮しつつ折っている過程をちゃんと見せることにこだわったので技術的な検証が大変でした」と制作の苦労を語りました。

そのうえで「自分の受賞で日本の学生たちの間で世界に発信しようという流れができたらいいと思うし、金賞をねらってほしいです。今後はこれまでに表現できなかったことを映像にしたいですし、日本の『和』とCGを組み合わせるような表現をしていきたいです」と抱負を述べました。

受賞作品は来年、アメリカで発表されるアカデミー賞の選考の対象となるということです。

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