東北電力は4日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の原子炉を停止したと発表した。発電再開に向けた3日の試験で、原子炉に入れていた機器が動かなくなった原因を調べるため。原因が分かるまで発電再開は延期する。

 同社によると、原子炉は4日午前8時36分に停止した。周辺環境への放射能の影響はないという。

 3日は発電を再開する前の試験を進めていた。原子炉内にある中性子を計測する検出器が正常かどうかを調べるため、別の機器を原子炉内に駆動装置を使って入れていたが、この機器が原子炉格納容器内で動かなくなった。機器は手動で引き抜き、遮蔽(しゃへい)容器に回収した。原因を調べるため、原子炉を停止し、機器や原子炉格納容器内も調査する。過去に同様のトラブルはなかったという。

 2号機は東日本大震災で停止していたが、約5700億円を投じた安全対策工事を経て、10月29日に13年7カ月ぶりに再稼働し、今月1日にタービンを起動。発電再開は7日を想定していたが、検査などが順調に進み、前倒しして3日に発電機と送電線につなぎ、発電を始める予定だった。東北電は「停止して安全を確保し、格納容器の中にも入ってきちんと点検する。確認してから次の工程に進みたい」としている。(柳沼広幸)

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