北海道と札幌市は、GX(グリーントランスフォーメーション、脱炭素化)推進のため、関連企業の進出や投資を呼び込む税制優遇措置の概要案をまとめた。参入事業者らを対象に、地方税を10年間優遇する。
7日、道議会の産炭地域振興・エネルギー調査特別委員会で示された。
- Q&Aで解説 北海道・札幌市の「GX金融・資産運用特区」とは?
- GX「100年に1度の好機」、中核企業なく「ここからスタート」
対象は新エネルギー、次世代半導体、データセンターなど関連9分野で道外から進出したり、道内で起業したりする事業者。すでに道内で関連事業に取り組み、工場などを新設、増設する事業者も固定資産税などを減免する。
道税では、法人道民税、法人事業税、道固定資産税、不動産取得税、市税は、法人市民税、事業所税、固定資産税、都市計画税が対象となる。不動産取得税は、取得時、全額免除、そのほかは最初の5年間は全額、6年目以降は半分を免除する。
また、進出するGX事業者の資金調達を促すため、関連事業への資金提供やその円滑化、効率化などのサービスを提供する金融事業者も税制優遇する。法人道民税、事業所税などが10年間最大全額免除される。
道と札幌市は今年6月に国の「GX金融・資産運用特区」に選ばれ、規制緩和や制度改革、地方税の優遇措置などを検討してきた。示された優遇措置は、2025年度からの導入を目指す。
札幌市の秋元克広市長は、7日の定例会見で「GXに特化した優遇措置は他に例がない。北海道・札幌の取り組みは先行的だと受け止めている」と話した。(長谷川潤、原知恵子)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。