東北電力は8日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の機器トラブルについて、原因調査を継続していると発表した。原因が分かるまで、原子炉起動や発電再開の延期を続ける。

 同社によると、発電再開に向けた試験を行っていた今月3日、中性子を計測する機器を原子炉に入れる作業の途中で、機器が動かなくなった。機器は手動で取り出し、4日に原子炉を停止した。

 この機器は直径約5ミリ。直径10ミリに満たない案内管を通して原子炉内に入れる途中、圧力容器の外側と格納容器の内側の間で動かなくなったという。作業員が格納容器内に入るなどして原因を調べている。

 同原発から30キロ圏内の東松島市の渥美巌市長は8日の記者会見で「原発は信用第一の事業。トラブルは信用をなくす。万全を期してやってほしい」と苦言を呈した。(柳沼広幸)

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