人工知能(AI)開発のプリファード・ネットワークス(東京・千代田)は15日、生成AIの利用時の情報処理に特化した新型半導体を開発すると発表した。データを高速でやり取りできる設計を採用し、画像処理半導体(GPU)など既存の製品と比べて処理速度を最大10倍にする。
2026年に試作品の提供を始める。日本企業が米エヌビディアなどの海外企業に依存しているAI半導体の領域で開発力を高め、代替需要を取り込む。
プリファードが開発する「MN-Core L1000」は生成AIを使ってテキストや画像などを作り出す過程で使う。データを一時的に保存しておくメモリーと、「演算器」と呼ばれる計算処理をする部分で構成する。メモリーを演算器と垂直方向に実装する3次元構造を採用し、伝送できるデータ量を増やす。
独自のソフトウエア技術で演算時の消費電力や排熱も抑える。GPUなど既存の半導体と比べて処理速度を最大で10倍に高めることができるという。プリファードは設計と開発を担い、生産は外部に委託する。
プリファードは大規模言語モデル(LLM)などAIモデルの開発や、AIを活用したアプリケーションに強みを持つ。
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