公益財団法人の熊本県暴力追放運動推進センター(熊本市中央区)は21日、業務用パソコンが一時遠隔操作され、相談者の個人情報が見られた可能性がある、と発表した。

 発表によると、15日午前10時40分ごろ、県警OBである男性職員がパソコンを使用中、「お使いのコンピューターは無効になっています」という警告と電話番号が表示された。電話すると「マイクロソフトサポートセンター」を名乗る男性が応対。その指示に従って操作すると、画面が黒くなり勝手にソフトが導入されそうになった。

 異変に気づいたセンター職員は電源を切り、ネットにつながるケーブルを抜いた。その後、県警やパソコン業者が調べたところ、ファイルが流出した形跡はないが、見られた可能性を完全には否定できないことが分かったという。

 パソコンには昨年1月以降にセンターが相談を受けた延べ約2500人の住所、氏名、電話番号のファイルが入っていた。センターは個別に、おわびと注意喚起の連絡を始めているという。

 センターは、暴力団からの不当要求に困っている人や、暴力団から離脱を希望している組員からの相談に応じている。(森北喜久馬)

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