オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングは2日、米政府による先端半導体などの中国への新たな輸出制限について、「業績への影響は予想の範囲内」とする声明を発表した。「特定の地域ではなく世界全体の半導体需要を見ており、新しい規制によって影響を受けることはない」とした。
ASMLは25年12月期の売上高予想を最大350億ユーロ(約5兆5000億円)、30年12月期に最大600億ユーロとする従来目標を据え置いた。
米政府は2日、人工知能(AI)向けの先端半導体や高性能の半導体製造装置などの中国への供給を制限するための新たな措置を発表した。取引を事実上禁じる「エンティティーリスト」に140社の中国系企業を追加したほか、先端品の輸出規制の対象を韓国や台湾、マレーシアなどに広げた。
オランダは米国に追随して対中輸出規制をしているため、今回の追加措置は対象外となる。
ASMLは最先端半導体の量産に必要となる「極端紫外線(EUV)」露光装置を世界で唯一製造できる企業だ。EUV露光装置はオランダの輸出規制の対象だが、深紫外線(DUV)露光装置は一部を除いて対象外だ。
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