環境省は5日、北海道から東北地方の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード(M)9級の巨大地震が起きた場合、災害廃棄物が最大4118万トン発生するとの推計を明らかにした。東日本大震災で発生した量の2倍に相当する。より実態に即した計算方法を用いた結果、昨年3月公表の推計値(最大2717万トン)から1.5倍になった。
新たな推計式は、2021年度までの自然災害の実績に基づき、地域ごとの木造家屋の割合や、全半壊して解体される建物の割合などを考慮。1月の能登半島地震でも発生量の推計(約240万トン)に用いた。
環境省は被害の想定される自治体に処理計画の策定を促す。推計量には、津波で運ばれた泥などの堆積物は含んでいない。
岩手県沖から北海道沖にかけての海溝を震源とする「日本海溝モデル」のケースが最大4118万トン。北海道沖から千島列島沖にかけてを震源とする「千島海溝モデル」では1599万トン。昨年公表の推計値は、日本海溝モデル2717万トン、千島海溝モデル1042万トンだった。
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