【ワシントン=八十島綾平】米政府は10日、中国と気候変動対策の促進に向けて協調を進めることで合意したと発表した。安全保障や貿易で緊張関係が続いており、地球規模の課題を通じて2国間の対話を維持する。
米中両政府は8〜9日、ワシントンで会合を開いた。米国側は気候変動政策を統括するジョン・ポデスタ大統領上級顧問、中国側は劉振民(りゅう・しんみん)気候変動問題担当特使が出席した。
米政府によると中国側の石炭消費の段階的な削減目標や、35年までに電力をクリーン電力に置き換える米国の目標に向けて、技術・政策両面で交流を深めると一致した。
温暖化ガスの一つであるメタンを測定・検証するシステムなどがテーマになる。
資源を有効利用するサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行でも協力することを確認した。食品ロス対策やアパレル分野における環境対策などを想定する。
両国は2023年11月の米中首脳会談で気候変動対策で連携することを申し合わせていた。
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