ことし2月に88歳で亡くなった指揮者の小澤征爾さんは、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団など世界的に有名な数々のオーケストラで指揮者として長年活躍しました。
「世界のオザワ」と評された小澤さんが中学と高校1年まで過ごし、後に「ここで音楽人生が始まった」と振り返るのが、東京 世田谷区にある成城学園です。
14日は学内の講堂に学校関係者や地域の人などが集まってお別れの会が行われました。
はじめに自身も卒業生である長男で俳優の小澤征悦さんがあいさつしました。
この中で征悦さんは、小学生の時に自然体でふらっと教室を訪れた小澤さんが、クラスメート3人にそれぞれドミソの音階で声を出すよう呼びかけると、3人の声がハーモニーとなり、温かい気持ちになったというエピソードを披露しました。
この話を元に客席の人たちが、実際に、ドミソで声を合わせてみると、ハーモニーが会場いっぱいに響きわたり、征悦さんは「たぶん届いていると思います。ありがとうございます」と声を詰まらせながら感謝の思いを語っていました。
会場では献花が続く中、小澤さんが15歳の時に同級生らと結成し、初めて指揮をしたなどという逸話があふれる学園にゆかりの3つの合唱団がそれぞれ、思い出の歌や鎮魂の曲などを歌いました。
そして最後に、小澤さんが恩師の齋藤秀雄さんをしのんで結成したサイトウ・キネン・オーケストラのメンバーがバッハの「G線上のアリア」を演奏し、小澤さんを追悼しました。
お別れの会にはおよそ1300人が参列したということです。
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