三菱重工業と日本ガイシは22日、環境負荷が抑えられるクリーン燃料を効率よく生産できるシステムを共同開発すると発表した。化学プラントで多数の納入実績を持つ三菱重工のノウハウと日本ガイシの成膜やセラミック技術を生かし、燃料を製造する際に生じる水を膜で分離できるようにする。燃料メーカー向けに2020年代後半の商用化を目指す。
トウモロコシやサトウキビを原料とする「バイオエタノール」と水素と二酸化炭素(CO2)からつくる「e―メタノール」の製造工程向けにシステムを開発する。バイオエタノールは航空業界の脱炭素化の切り札と期待される再生航空燃料(SAF)の主要原料の1つ。e―メタノールは主に船舶向けの次世代クリーン燃料とされ、ともに需要拡大が見込まれている。
双方とも製造過程で水が生じる。燃料にするには蒸留などにより水を取り除く必要があるが、同工程は消費エネルギーが大きく省エネが課題となっている。両社は特殊な膜で水を分離するシステムを開発することでクリーン燃料を高効率で製造できるようにする。
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