まもなく全国的に梅雨入りとなる日本。気温も湿度も上がる中で、ジメジメとした不快なシーズンが今年もやってくる訳だが、愛車の梅雨対策としてオススメなのが、 雨(水滴)を弾いてくれる「撥水」や「親水」だ。 そこで今回は「撥水」と「親水」について、その違いや効果、機能についてご紹介したい。
「撥水」と「親水」って何が違うの?
いわゆる“水を弾く”という特性には、大きく分けて「撥水」と「親水」 の2種類がある(※この2種類の中間の「疎水」という性質もあるが、今回は割愛)。簡単に説明すると、水滴をコロコロと弾く性質を持つのが「撥水」、付着した水滴が塗装面に馴染む性質を持つのが「親水」で ある。
「撥水」は、付着した水滴を弾く特性上、汚れも弾く効果が得られることがメリット。水圧や雨で汚れが流れ落ちやすくなるため、洗車時の汚れ落ちが良くなり、水滴の拭き上げも楽になる。その一方で、水滴が塗装面に残りやすくなるため、イオンデポジットやウォータースポットなどの水シミが比較的付着しやすいというデメリットもある。そのため「撥水」は仮にウォータースポットができても、目立ちにくいボディの薄い色の車にオススメ。また、普段から日光を浴びない屋内駐車場に車を停めている人や、定期的に洗車ができる人にもおすすめと言える。
一方の「親水」は前述の通り、 水滴が馴染む性質を持っているので、水滴が塗装面に残りにくく、イオンデポジットやウォータースポットと呼ばれる水シミが付着しにくいというメリットがある。屋根付きのガレージ保管ではない青空駐車をしている人や、洗車頻度が高くない人、黒や紺といった濃色のクルマに「親水」はオススメと言える。ただし、水滴が塗装面に馴染むと同時に汚れも馴染みやすいため、洗車時の汚れ落ちが「撥水」に比べると若干悪くなるというデメリットがあることは押さえておきたい。
愛車の保管状況や季節に合わせて適切な施工を
「撥水」「親水」それぞれの特徴やメリット・デメリットを述べたが、これから暑くなる夏に関しては、突然の豪雨の後に、強烈に晴れて気温が上がることもある。炎天下の青空駐車では、ボディが80度以上になることもあり、水滴を弾く「撥水」の場合、水滴の粒などで汚れが焼きつき、水玉状のシミがつきやすくなる。そのため日差しの強い夏には、親水系コーティングがベターだと言える。
またガレージ保管の場合、ボディ汚れの大敵である「汚れ」「水」「熱」などの外的要因を軽減できるので「撥水」でも「親水」でも基本的にはどちらでもOKだが、これらの施工の大前提は、こまめな洗車で汚れを落としておくことであることを忘れてはいけない。
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