フォードが2023年8月に発表した『マスタングGTD』。レーシングマシンのGT3と並行して開発されたというこの「最強のマスタング」が、ニュルブルクリンクでの記録に向けて非公式にウォーミングアップを開始。その様子をスクープ班が激写した。

マスタングGTDは、レース直系のパフォーマンスを備えたストリートリーガルモデルだ。マスタングらしい外観は残しつつも、ほぼGTカーといった出立ちは伊達じゃなく、グリーンヘルを6分台で周回できるように設計されているという。

フォード マスタング GTD、ニュルでの高速テストを激写(スクープ写真)

その心臓部には、デュアルエアインレットとドライサンプシステムを備えた専用のスーパーチャージャー付き5.2リットルV型8気筒ガソリンエンジンを搭載。公式な数値は明らかにしていないが、最高出力は800ps以上を発揮し、史上最も強力なマスタングになるだろうと述べている。

ニュルに出現したプロトタイプは、グロスブラックで仕上げられ、昨年発表されたショーカーそのままのアグレッシブなエアロコンポーネントで装飾されている。ただし後部エキゾーストパイプは変更されているようだ。カメラマンによると、GTDがニュルの騒音規制に対応していないための措置だという。

注目のニュルレコードだが、2022年にポルシェ『911 GT3 RS』がわずか6分49秒でトラックを周回。マスタングGTDはこの記録に挑むことになる。

フォード マスタング GTD、ニュルでの高速テストを激写(スクープ写真)

カーボンファイバー製アンダートレイ、アクティブフロントフラップ、改良されたトランクリッド、大型リアウイングや巨大なフロントスプリッター、空力ダイブプレーンとあらゆるエアロコンポーネントがGT3 RSに勝つために生まれたものだ。

最強のマスタングがどんなレコードを叩き出すのか、数か月以内にその答えが出るだろう。

ちなみにこのマスタングGTD、32万5000ドル(約5100万円)という価格にもかかわらず、すでに7500件の問い合わせがあったことをフォードが明らかにしている。

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