一部のメディア報道を契機に日産自動車が“やり玉”にあげられた「下請いじめ」に次いで、トヨタ自動車、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキの5社が、量産に必要な認証の「型式指定」をめぐる不正が発覚。さらに、「認証」の不適切問題では社内調査を終えていないで継続中のメーカーも数十社に及ぶなど、不正の規模が拡大する恐れも懸念されている。
そんな大揺れの国内自動車メーカーのなかで、“どさくさ紛れ”とは言い過ぎかもしれないが、5月の車名別の国内新車販売では、スズキの軽自動車『スペーシア』が前年同月比91.9%増の1万5160台となり、総合順位で9か月、軽自動車部門では23か月連続首位を続けてきたホンダの軽自動車『N-BOX』(4.4%増の1万4582台)に578台の差をつけて初の首位に躍り出たという。
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表したもので、きょうの産経などが「スペーシア初の首位」などと取り上げている。
そのスズキのスペーシアはハイトワゴンタイプの軽乗用車で、昨年11月に約6年ぶりに全面改良した。新型車は「わくわく満載!自由に使える安心・快適スペーシア」をコンセプトに、居心地のよい室内空間や安全機能など向上させるなど、快走を続けるホンダのN-BOXの“好敵手”としても注目されていた。スズキは首位のスペーシアのほか、8位に『ワゴンR』、9位に『ハスラー』と軽自動車の3車種がベスト10入りしている。
さらに、総合順位をみると、2位のホンダのN-BOXに次いで、3位はトヨタ自動車の『ヤリス』。4位もトヨタの『カローラ』のほか、5位もトヨタの『シエンタ』で、10位の『アルファード』を含めると、ベスト10にトヨタが4車種。トヨタの完全子会社で認証不正で停止した出荷や生産が再開されたダイハツの軽自動車『タント』が7位となり、5か月ぶりのベスト10入りしており、先月までは「トヨタ1強」に変化はないようだ。
2024年6月7日付
●認証不正、車部品メーカー減産対応、地域経済への影響懸念(読売・8面)
●ダイハツ、31年ぶり営業赤字 (読売・8面)
●抜け穴残し衆院通過,規正法改正案「検討」も多数(朝日・1面)
●ボーイング 有人宇宙船打ち上げ、NASA飛行士乗せISSへ、民間2社員 (朝日・3面)
●トヨタ「より厳しい条件で試験」と言うが・・・識者「日本だけ違ったらおかしい」認証制度国連基準あるのに (朝日・25面)
●トヨタ・マツダ生産停止、認証不正5車種、直接取引500社影響(毎日・6面)
●5月新車販売、スペーシア初の首位(産経・12面)
●ダイハツ、4万4827台リコール(産経・24面)
●認証不正日本品質の驕り、型式制度、技術革新に遅れ、EVや自動運転で開発加速、「企業任せ」独自解釈招く (日経・2面)
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