日産のラグジュアリーブランド、インフィニティの大型SUV[QX80」がフルチェンジした。フラッグシップだけあって押し出し感がものすごく、ニラミの効いたフロントマスクもいいじゃない! こいつなら王者ランクルに負けないかも!
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車(インフィニティ)
■3.5リッターV6ツインターボで450psを発揮!
インフィニティのQXはもともと、日産テラノをベースとしたQX4に始まった(1996年)。それが代を重ねるごとに大型化し、2010年に登場したQX80は日産パトロールと共通の車台を持つ、インフィニティにおける旗艦SUVとなった。
そのQX80が2代目へとフルチェンジしたわけだが、まずはエクステリアの激変っぷりがスゴイ。従来の、どこかスカイラインにも似た顔付きが刷新され、鋭いデイタイムラニングライトがニラミを効かせる、インフィニティの新世代フロントフェイスとなった。
その他の部分もモダンになった。ボディサイドは水平感を強調したシンプルな造形で、ドアハンドルは埋め込み型。リアには左右を貫く一文字のLEDランプが配され、これまたぐぐっとモダンになった印象を与える。
ボディサイズは全長5.36m、全幅2.12m(ミラー格納時)、全高1.95mという堂々たるもの。ホイールベースは3075mmだから、先代と共通だ。
いっぽうパワーユニットは先代の5.5L・V8からダウンサイジングされ、新開発されたVR35DDTT型の3.5L・V型6気筒ツインターボとなった
パワーは450psを発揮するから、先代よりも50ps上乗せされている。モーターアシストといった電動化デバイスは組み合わされない。トランスミッションは9速ATだ。足回りには電子式エアサスペンションを採用、降車時の車高ダウンのほか、減衰力最適化による鋭いコーナリングも可能にしている。
■価格は1300万円オーバー!
3列シートを備え7人あるいは8人乗りとなるQX80はインテリアもゴージャスさにあふれている。モチーフとなったのは日本文化と「雅」の理念で、京都の職人文化などに影響を受けているという。層状に重ねられた柔らかい素材や美しく流れるような部品の造形にそれが見て取れる。
もちろん、テクノロジー面でも最新装備がおごられている。ダッシュボードには14.3インチという大型ディスプレイが備わり、多様な表示系を可能にする。ステアリングスポークにはジョグホイールが備わり、さまざまな操作を指一本で可能にしている。
コネクテッドを用いたより使いやすい操作系をめざして、インフォテインメントにはGoogleのシステムが内蔵された。アンドロドオートよりもいっそう高度化されたシステムで、さまざまなアプリの利用はもちろん、自然言語を用いたナビ設定やエアコンの温度調整なども可能だ。
QX80には「ピュア」「ラックス」「センサリー」「オートグラフ」という4つのグレードがあり、価格はピュアの後輪駆動モデルが8万2450ドルから。日本円にすると円安もあって1300万円超という高級車になる。
インフィニティといえば日本ではインパルが取り扱っており、先代QX80も購入可能だった。新型についても取り扱いを期待したいが、フルサイズSUVだけに駐車や街中での取り回しなどにはちと苦労しそうだ。
とはいえ、その巨艦っぷりは王者ランクルをもしのぐ。押し出しの強いクルマに乗りたい人には最強の1台といえそうだ。
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