2024年4月末から5月頭にかけて開催された北京モーターショー2024。その会場でEZ-6と同時に公開されたのが、SUVのデザインコンセプト、創(ARATA)だ。2025年中に中国で販売するということだが……ARATAは次期型CX-5なのか!?

※本稿は2024年5月のものです
文/国沢光宏 写真/マツダ
初出:『ベストカー』2024年6月26日号

■エアロダイナミクスに強いこだわり

北京モーターショー2024で公開されたマツダ 創 ARATA。ボンネット先端、バンパー両端、Dピラー内側に空気の通り道を設け空力を追求

 北京モーターショーのマツダブースに出展されていた『ARATA』というミドルサイズのSUVは次期型CX-5である、みたいな話となっている。確かにボディサイズからすればラージ商品群よりもひと回りコンパクト。マツダのラインナップのなかではCX-5の後継モデルというイメージだ。

 がっかりするかもしれないけれど、結論から書くと「違います」。

 というのも次期型CX-5、2023年まで商品戦略をすべて取り仕切っていた藤原元副社長はCX-5のポジションを、CX-50とCX-60でカバーしようとしていたのだった。だからこそ7年間もフルモデルチェンジしておらず、新型のウワサもなし。

 一方、CX-5はマツダの稼ぎ頭になっている。毛籠体制になって「こらまずい」と、次期型CX-5の開発に着手するのだけれど、日本サイドの開発スピードだと3年以上かかり、最短で2026年になってしまう(5月10日の決算発表時に、マツダ開発のフルハイブリッドを搭載する旨が予告された)。

 それだと進化の早い中国は間に合わない。だったら中国市場はマツダのパートナーである長安汽車と一緒にやりましょう、ということで猛急に進めたのがARATAなのだった。

 パワーユニットは今や中国じゃ当たり前になっている電気自動車とPHEVの2本立て。したがってプラットフォームも長安汽車ということになります。

 一方、次期型CX-5はマツダ開発の新世代プラットフォームになるようだ。個人的にはARATAを日本に導入しても売れるような気がする。

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