日本の3メーカー、トヨタ、日産、ホンダが誇る3つのハイブリッドシステム。これをカテゴリーごとに三つ巴で検証してみたい。ここでは、トヨタ ノア/ヴォクシー、日産 セレナ、ホンダ ステップワゴンのHEVミニバンで比較する。

※本稿は2024年5月のものです
文:片岡英明/写真:トヨタ、ホンダ、日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年6月26日号
※価格帯はハイブリッド車のものです

■どれを選ぶかはこだわるポイント次第!

トヨタ ノア/ヴォクシー(305万〜389万円※ノア)ノア、ヴォクシーともに1.8L直4(98ps)+モーター(95ps)のハイブリッド搭載。4WD車は41psのリアモーター装備。WLTCモード燃費 22.0~23.4km/L(ノア)

 ノア/ヴォクシー、そしてステップワゴンは2モーター式HVで、印象としては他の対決と同じようなパワーフィールだ。

 ノア/ヴォクシーは1.8Lエンジンにモーターの組み合わせだが、ステップワゴンは2LエンジンのHVである。セレナはモデルチェンジを機に発電用の3気筒エンジンを1.2Lから1.4Lに排気量を拡大し、余裕を増した。

ホンダ ステップワゴン(343万7500〜391万2700円)2L直4(145ps)+モーター(184ps)の2モーターハイブリッドであるe:HEV搭載。WLTCモード燃費 19.5~20.0km/L

 動力性能で優位に立つのはステップワゴンとセレナだ。3Lモデル並みの豊かなトルク感を武器に、気持ちよくスピードを乗せていく。この2車はモーター感覚がノア/ヴォクシーより強く、上質感も上。

 燃費だけはトヨタのTHSにかなわないが、ステップワゴンも現行型で燃費はよくなった。ゴーストップの多い郊外の走りではセレナも燃費を伸ばす。

日産 セレナ(319万8800〜479万8200円)1.4Lのシリーズハイブリッド。モーターパワーは150ps、最大トルク20.4kgm。WLTCモード燃費 18.4~19.3km/L

 キャビンは3車とも広く、3列目に座っても窮屈と感じさせない。セレナのマルチセンターシートは便利だ。ルキシオンはハンズオフ可能な運転支援のプロパイロット2.0も装備する。

 どれを選んでも満足度は高いが、燃費のよさにこだわるならノア/ヴォクシーになる。が、高速道路の快適性や気持ちよさを重視するならステップワゴンがいい。EV感覚が好きならセレナがお薦めだ。

●トヨタ ノア/ヴォクシー
・走りの楽しさ:★★★★☆
・実燃費のよさ:★★★★★
・コストパフォーマンス:★★★★★

●ホンダ ステップワゴン
・走りの楽しさ:★★★★☆
・実燃費のよさ:★★★★☆
・コストパフォーマンス:★★★★☆

●日産 セレナ
・走りの楽しさ:★★★★☆
・実燃費のよさ:★★★★☆
・コストパフォーマンス:★★★★☆

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