アウディは7月9日、ベルギー・ブリュッセル工場で生産されている電動SUV『Q8 e-tron』と『Q8スポーツバック e-tron』の生産終了を検討していると発表した。

今回の発表は、電動高級車セグメントにおける顧客注文の世界的な減少に直面しているため。この影響を受けるのは、ブリュッセル工場になる。アウディはこのため、ブリュッセル工場での両車の生産を早期に終了することを検討している。

アウディ・ブリュッセルの経営陣は、工場の再編成を行う意向を企業評議会に伝えた。この意向表明により、ベルギーの法律に基づく情報提供および協議プロセスが開始される。このプロセスでは、工場管理者が責任ある社会的パートナーと共に、工場のための解決策を議論する。この中には、代替案が見つからない場合の操業停止も含まれる。

アウディのベルギー・ブリュッセル工場

Q8 e-tronモデルファミリーは、2018年に『e-tron』として発表され、アウディの電動モビリティの幕開けを飾り、長年にわたり世界中で成功を収めてきた。しかし、新しいプレミアムプラットフォームによる電動車の立ち上げに伴い、Q8 e-tronの需要減少が、ブリュッセル工場の長年の構造的課題と相まって、同工場の高い生産コストを引き起こしている。

ブリュッセル工場は市中心部に近い立地条件により、工場レイアウトの変更が難しく、物流コストも高い。これにより、他の工場と比較して生産コストが高くなっている。市場状況とブリュッセル工場の条件を精査した結果、アウディはQ8 e-tronモデルシリーズの生産を早期に終了することを検討しているという。

なお、この決定は、ブリュッセル工場の雇用に影響を与える可能性がある、としている。

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