欧州ではBEVへの移行が停滞気味。そんな中で注目されているのがHEVだ。日本では各メーカーで独自のハイブリッドシステムが開発されている。ここでは、トヨタ プリウス、ホンダ シビックのハッチバックを通してHEVを比較する。

※本稿は2024年5月のものです
文:片岡英明/写真:トヨタ、ホンダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年6月26日号
※価格帯はハイブリッド車のものです

■お買い得感ならプリウスだが…… 定番ハッチバック対決

トヨタ プリウス(275万〜392万円)2L(152ps)+モーター(113ps)と1.8L(98ps)+モーター(95ps)のハイブリッド。WLTCモード燃費 26.7~32.6km/L

 モデルチェンジしてスタイリッシュに生まれ変わるとともにTHSも新世代へと進化させたプリウス。

 その最大のライバルは、キャッチフレーズの「爽快」がわかるe:HEV搭載のシビックだ。どちらもスポーティな味わいが強く、モーターの後押しもあるから力強い加速を見せつける。特にシビックは刺激的な走行フィールだ。

ホンダ シビック(398万900円)2L直4(141ps)+モーター(184ps)の2モーターハイブリッドでモーター駆動がメイン。WLTCモード 燃費24.2km/L

 2Lの直噴エンジンは、スポーツモードを選ぶと気持ちいい走りを見せる。だが、ほとんどのシーンはモーターでこなすから静かだし、EV感覚も強い。

 プリウスも2Lエンジンを積み、システム出力も大幅に高めた。だから山岳路などに持ち込んでもストレスのない走りを披露する。スポーティ感覚はシビックにちょっと及ばないが、買い得感はシビックの一歩上を行く。

●トヨタ プリウス
・走りの楽しさ:★★★★☆
・実燃費のよさ:★★★★★
・コストパフォーマンス:★★★★★

●ホンダ シビック
・走りの楽しさ:★★★★★
・実燃費のよさ:★★★★☆
・コストパフォーマンス:★★★★☆

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