「ジャパントラックショー2024」が5月9日(木)から11日(土)までの3日間、パシフィコ横浜で開催された。来場者数も出展者数も前回の2022年を大幅に上回る開催となったが、果たして来場者の反響はどうだったのだろうか?
このほど主催の一般社団法人 国際物流総合研究所によって、来場者の登録情報およびアンケート結果から「実施報告書」がまとめられたので、その内容をご紹介しよう。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部、グラフ/ジャパントラックショー事務局
来場者の構成とアンケート結果
まず展示会の規模は、出展者数が156社/564小間(前回は143社/520小間)と大幅に増えた。来場者数も3日間合計で6万2448人(同5万3355人)で、これも9000人超の大幅増である。
来場者の構成は「物流業」が25%で、これにサポーターズの3%が加わる。ちなみにサポーターズとは、ジャパントラックショーの開催趣旨に賛同している物流・運送会社のネットワーク のこと。続いて「トラックの製造・販売」が13%、「その他企業・団体」が10%、「部品・用品」が9%、「自動車の製造・販売」が6%、「その他製造業」が6%、「架装」が5%、「一般・学生」が10%などとなっている。
サポーターズを含む物流業が全体の約4分の1、製造・販売などを含めるとトラック関連事業の来場者が7割以上を占めていることがわかる。
来場目的としては「トラック関連製品への興味」が38%、「業務で役立つ情報を探すため」が30%、「新製品・サービスへの興味」が15%、「人的交流・取引先開拓のため」が8%、「製品導入・導入予定製品の絞り込みのため」が4%、「その他」が5%となっている。
全体としては「新製品・サービスへの興味」の項目が増えている印象だ。
また製品の購入決定権に関しては、「購入決定権を持っている」が20%、「決定権はないが購入に関与している」が31%、「関与していない」が49%となった。ちなみにこの割合は前回とまったく同一である。
今回も含めて「ジャパントラックショー」はこれまで4回開催されているが、来場回数については、「今回が初めて」が65%、「2回目」が20%、「3回目」が10%、4回目が5%という結果になった。初めての来場が65%ということは、新規来場者の誘致策が功を奏したことを示している。
ショー全体への満足感に関しては、「大変満足している」が29.8%、「満足している」が50.7%、「普通」が17.3%、「不満がある」が1.9%、「大変不満がある」が0.3%という結果になった。
全体の8割以上の人が満足しているわけで、この満足度は前回とほぼ一緒である。
また、次回のショーへの来場意向としては、「ぜひ来場したい」が58.0%、「なるべく来場したい」が35.1%、「どちらともいえない」が6.1%、「来場したいと思わない」が0.8%となっている。
すなわち93.1%の人が次回の来場に前向きなわけで、毎度のことながら、これはジャパントラックショー事務局にとっても心強い結果となろう。
来場者の興味 ショーに対する意見や希望
興味のある出展カテゴリー(複数回答可)を聞いてみると、「トラックメーカー」が69.5%、「架装・レッカー」が30.2%、「部品・用品」が29.0%、「整備・アフターサービス」が29.0%、「タイヤ・ホイール」が16.3%、「カメラ・センサー・デジタコ」が16.1%などとなっている。
印象に残った展示・出展者としては「EV」「いすゞ」「ふそう」「日野」「UD」「ダブル連結」「スワップボディ」「パブコ」「Volvo」「矢野」「セノプロ」「ヨシノ/FastElefant」などを挙げる声も多かった。
ジャパントラックショー2026に向けて
次回のトラックショーに向けて、今後希望するテーマや展示内容については多岐にわたる意見が寄せられたが、その中から抜粋して紹介すると……、
・「連結トラック、トレーラ、海外トラックメーカーの展示を充実させてほしい」
・「今回出展されている架装メーカーはカーゴ系が多かったので、特装系のメーカーにも出展してほしい」
・「ドライバー不足への対応策、修理・サービス産業の将来性、電動化とAI活用など」
・「欧州メーカーや中国メーカーの参加を希望します」
・「冷凍物流に関する情報(ハイブリッド、冷凍機、蓄冷、保冷能力)」
・「会場が狭く、社会事情に沿ったもっと多種の車両の展示があればよい」
・「ドライバーが主役となるような、憧れの存在となるようなテーマ」
・「試乗会の併催の拡大(大型車のみ同乗試乗等)」
などの意見があった。また、その他の意見・感想を聞いたところ、
・「業界関係者だけでなく、学生などにも広く周知したほうがよいのではないか」
・「講演・パネルディスカッションはタイトルだけでなく、概要もホームページで確認できると参加しやすい」
・「事前受付は、現地で待ち時間なく入場できたのでよかった」
・「架装関連メーカー各社実車によるデモは非常に感慨深く、大変参考になりました」
・「横浜で開催されるというのも嬉しい。横浜観光も併せて楽しめるので……」
・「派手なブースが騒がしすぎ」
・「新製品などネット検索だけではわからないことがたくさんあるので、情報発信の場として継続してほしい」
さらに土曜日のキッズイベントに関しては、
・「素晴らしい取り組み。平日忙しくとも、土曜日に家族と見に行くことができる」
・「子供が回るのにちょうどよい規模のスタンプラリーで、満足度が高い」
・「スタンプや景品のバッグも可愛くて、大人も子供も楽しめていい思い出になりました」
などの声が聞かれた。
なお次回の「ジャパントラックショー2026」は2026年5月14日(木)から16日(土)までの3日間、今回と同じパシフィコ横浜で開催予定。来場者は6万人を見込んでいる。
今後のスケジュールは、今年11月下旬に出展申し込みの受付開始、2025年2月下旬に開催説明会、同年11月末が申し込みの締め切りとなっている。また、2026年の1月下旬に出展社説明会を予定している。
問い合わせは、一般社団法人 国際物流総合研究所 【ジャパントラックショー事務局】まで
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町1-6-10 ユニコム人形町ビル7F
TEL.03-3667-1572/FAX.03-3667-1581 URL:www.truck-show.jp
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