夏休みの観光で旅行に出る方も多いだろう。首都圏から手軽なのが熱海だ。わざわざ新幹線に乗らなくても東海道線の普通電車で行くことも可能だ。高速バスはないが、現地では坂道が多いためバスは必須だ。そんな熱海での観光の合間に食べたいスイーツを紹介する。

文/写真:のりぴよ(影山のりみ)
共著/編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■熱海の大人気スイーツ「熱海プリン」

不動の人気No.1は熱海プリン・特製カラメルシロップ付

 熱海はかつてのスイーツ天国「東京・原宿」をほうふつとさせるスイーツ天国であることはあまり知られていない。昭和チックでノスタルジー、現代っぽく高い若い世代が好むキュートでポップ、大人も楽しめるラグジュアリーなものまでそろう。

 新しいブランドも続々と登場しているのが熱海だ。そんな熱海スイーツをけん引するのは「熱海プリン」だ。熱海エリアに4店舗あり、その名の通りのプリン専門店なのだが、4号店の「ドライブイン熱海プリン食堂」ではランチの提供もされている。

■プリンの食堂?

ドライブイン熱海プリン食堂

 目の前に海が広がる「ドライブイン熱海プリン食堂」では、卵やチーズ・牛乳を使ったオリジナルのオムライスやプリンパンケーキが楽しめるスイーツだけではない食堂でもある。アットホームな雰囲気の中で食事をとることが可能だ。

 熱海プリン店舗の中では食事や皿盛りデザートを提供する唯一のお店で、なんと30人前のドリームジャンボ皿プリンがネットで話題沸騰した。熱海プリンの看板メニューである瓶入りのプリンの購入もできる。しかし10時のオープンの時刻にはプリンを買い求める行列ができる日もあるほどな人気なのだ。

■記者が通い食べたおススメメニュー

シンプルで計算されつくしたバランスでペロリなオムライス

 ふんわり仕上げたオムライスに、とろ~りとろけるチーズをたっぷりかけた通称「チーオム」は、特にチーズ大好きな女子にはたまらない逸品。同店開業時からのメニューで、常に人気上位の地位を不動のものにしている。

 「熱海プリン」は白くてまあるい、かわいいビジュアルはさすが。卵黄を崩して食べるとよりまろやかな味わいになり、2度おいしい。その他、鉄板でグツグツ・アツアツの状態で提供される「熱あつチーズオムライス」や、卵をまるでドレスのようにふんわり仕上げた「ドレスオムライス」、「季節限定オムライス」なども人気で全部食べたい選択に心底困る。

「かばのカバー」とダジャレのきいたカバー付きの鉄板で提供されるナポリタン

 食事メニューは、オムライスの他にパスタも用意されている。熱海らしい「しらすてんこもりパスタ」や、定番の「カルボナーラ」もある中で、記者が特におススメしたいのは「鉄板!ナポリタン~温玉のせ~」だ。温泉玉子がトッピングされた具だくさんで昔懐かしい味付け。熱々の鉄板で提供されるので、すこし焦げたソースが食欲をそそるのは必定。

■ゆっくり景色を眺めながらバス旅で!

東海バスの網代旭町行き

 さて気になる同店への交通だが、定番は伊東線の伊豆多賀駅からの徒歩ルート。徒歩10分ほどだが、そこは熱海なので急坂がある。そんな時のお助けアイテムは路線バスだ。

 熱海駅から東海バスの網代旭町(あじろあさひちょう)方面行き「A63」または「A64」系統のバスに乗車して約30分。長浜バス停で下車すると、なんと目の前がドライブイン熱海プリン食堂で、目の前に広がる海側からアクセスできる。

■鉄道の3倍運賃を払う価値!

残念ながら運賃は猛烈に高いが価値アリ?

 運賃は570円で、JRのIC乗車189円と比較すると断然バスの方が高い。熱海市内1日乗車券も途中までしか使用できず、乗り越し運賃を支払うとかえって高くなる。よって時間優先で坂道の徒歩を苦にしないのであれば鉄道で行くのがいいし、前述の通りこれが一般的だ。

 バスの場合はその高い運賃を支払って得られる海岸線を走る車窓と、暑い夏でも熱海駅から乗ってしまえば下車後、徒歩が5分以内で到着できる「楽さ」に尽きる。どちらを選択するかは旅行者のスタイル次第だが、バスマガジンとしては当然ながら東海バスを推しておきたい。

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