日々日本の物流を支えている内の1つは間違いなくトラック業界だ。日野を始めいすゞや三菱ふそうなど世界で頑張ってくれている日本メーカーが多いのは我々としても鼻が高い。さて。今回はその中でも日本ではほぼ見ない部類「大型トラック」市場で頑張る日本車を紹介していこう。
※本稿は2024年6月のものです
文:ベストカー編集部/写真:フルロード、日野、三菱ふそう、UDトラックス
初出:『ベストカー』2024年7月26日号
■近年のトレンドは「日本車にして日本車にあらず」
日本の海外向け大型トラックはアジア・大洋州が主要市場。特にタイ、インドネシア、豪州などは、日本車が大シェアを持つ市場だ。
一方、米国や欧州だと、サイズや重量が違うだけでなく、クルマのつくりやメンテナンスの考え方が違うため、現地メーカーが圧倒的に強く進出例は稀少。もっとも日本はその逆なので、似たようなところはある。
ただ、南アフリカ共和国や前述の豪州は、日欧または日欧米で競合しながらも、信頼性の高い日本車がトップシェアである。
中国は、安価な現地メーカーが圧倒的で、最近は実力も付けつつあるが、現地製日本車は高い品質から一定の人気があるようだ。またインドでは、質より安さが重視され、日本車の出番がほぼない。
海外向けの大型トラックがどんなクルマかというと、国内向けが軽量化と省燃費化を徹底的に追求しているのに対し、道路環境や重量基準が違うことから、パワートレーンやシャシーフレームが異なっていて、キャブ以外は別モノというのがほとんど。
それゆえ海外専用車を開発し、生産も海外で安く……が近年のトレンドである。「日本車にして日本車にあらず」というクルマが増えつつあるのだ。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。