日本ではハイオクとレギュラーが用意されているガソリン。同じガソリンでも値段は10円ほど異なる。なぜハイオクはレギュラーに比べて値段が高いのか? そもそもハイオクとレギュラーは何が異なるのか? ガソリンの種類の違いと価格差の理由について見てみよう。

文:西川昇吾/写真:AdobeStock(トップ画像=Paul Binet@AdobeStock)

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■オクタン価が違う! で、オクタン価って何?

ハイオクは「ハイ・オクタン」……オクタン価の高いガソリンのこと。ハイオクガソリンを使用するとノッキングが起こりにくくなる(PinkBlue@AdobeStock)

 ハイオクとレギュラーの違いは「オクタン価」によるものだ。ハイオクはオクタン価が高い……つまり、「ハイオクタン価」だからハイオクと呼ばれている。

 日本工業規格(JIS)の規定では、オクタン価89以上のガソリンがレギュラー、オクタン価96以上のガソリンがハイオクとされている。

 ではオクタン価とは一体なにか? これは燃料のノッキングのしにくさを表す数値と表現されることが多い。

 ノッキングはエンジン内部の異常燃焼の一種であり、ノッキングが起こっているのはいい状況とは言えない。

 オクタン価の高いガソリンの方が発火しにくい特性を持っている。発火しにくいガソリンならば、よりピストンで空気を圧縮することが可能となる。空間をより圧縮できるとより大きなパワーを得ることが出来る。スポーツカーなどにハイオクガソリンが指定されていることが多いのはこのような理由があるのだ。

 ではなぜオクタン価が高いと値段も高くなるのだろうか?

 これはオクタン価を高める添加剤が加えられているなど、オクタン価を高めるための処理などが主な理由とされている。また、ハイオクの付加価値として、エンジン内部の洗浄力を高める効果を与えるために、洗浄剤などを入れているガソリンブランドもあるため、総じてハイオクは単価が高くなる。

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■ハイオクとレギュラー、違うガソリンを入れたら?

セルフスタンドなどの場合、レギュラーは赤いノズル、ハイオクは黄色いノズルと色分けされている。お間違いのないように……(Ned Snowman@AdobeStock)

 もしもハイオク指定のクルマにレギュラーを入れたら、そしてその逆の場合は問題あるのだろうか?

 まずハイオク指定のクルマにレギュラーを入れた場合だ。これはハッキリ言ってやってはいけないと思っておいた方が良い。

 ハイオク指定のクルマのエンジンは、ハイオク前提で考えられて設計されている。エンジンが直ぐに故障してしまうということはあまりないだろうが、性能が低下してしまうし、何かしらのダメージを与えてしまう場合がある。

 レギュラーのクルマにハイオクを入れた場合、基本的に石油会社は問題ないとしている。

 ただ、ハイオクを入れたからと言って劇的にパワーが出る訳でもないし、燃費が良くなる訳でもない。あまり性能に効果があるとは思わない方が良いだろう。人によっては洗浄力の高いハイオクを定期的に使用して、エンジン内部をキレイにすることを目的にしている人もいる。

 ハイオクとレギュラーの違いはオクタン価であるが、オクタン価を高めているからハイオクの方が高いのだ。高いには高いなりの理由があり、そしてハイオクが指定されているのにも明確な理由があるのだ。

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