国土交通省は、自動車整備事業者を対象に、7月30日から申請受付を開始する「令和6年度スキャンツール補助事業」の対象機種の一覧を、令和6年度被害者保護増進等事業費補助金の公式サイトで公開した。対象機種は、OBD車検対応の検査用スキャンツールとして型式認定を受けた15メーカー、35種類となっている。(7月19日更新時点)

この15メーカーに含まれる日立Astemoアフターマーケットジャパン株式会社の対象機種に注目。5月29日に新発売となった「HDM-10000」と、その従来機「HDM-9000」が補助金対象となった。ここでは最新機種「HDM-10000」にフォーカスし、同製品の特徴をピンポイントで紹介したい。

兼用タイプ、起動の早さ&ISO13400対応

「HDM-10000」は、OBD車検対応の検査用スキャンツールとして型式認定を取得。車両のデータリンクコネクタに装着し、検査用スキャンツールを構成するVCI(Vehicle Communication Interface)として使用することが可能であり、次世代の車両通信規格ISO13400(イーサーネット/DoIP)にも対応している。また、整備用スキャンツールとしても使用できる兼用タイプである。

「HDM-10000」は、起動の早さと操作性の良さが魅力

検査用スキャンツールのVCIとして使用する際は、特定DTC照会アプリをインストールしたPCの有線接続に加え、無線(Bluetooth®)接続を選択することも可能。数秒で起動するため待ち時間が短く作業効率化につながる。さらに、操作性の良さもポイント。従来機種(HDM-9000)にはないファンクションキーがあり、ページアップ、画面のスクリーンショット保存をワンタッチで行える。

モード切り替えに便利な「リセットキー」が搭載されている点もポイント。OBD車検時に「不適合」となった際、すぐに検査用スキャンツールから整備用スキャンツールに切り替えて点検整備を行える。

本体上部にあるリセットキーを押せば、検査用から整備用スキャンツールに切り替えて点検整備が可能

当編集部では「HDM-10000」の発売直後に紹介記事を公開し、現在も閲覧できる。製品詳細や購入に関する問い合わせは、日立Astemoアフターマーケットジャパン株式会社カスタマーサポートセンター(03-3527-6323)で受付中。このほか、「HDM-10000」の実機が、9月20日・21日開催『オートアフターマーケット東北2024』と、9月28日・29日開催『オートアフターマーケット九州2024』で展示される予定とのこと。

なお、スキャンツール補助金の申請先は「令和6年度被害者保護増進等事業費補助金事務局」となり、7月30日から令和7年1月31日まで先着順で受付。補助金額は本体価格の3分の1で、1事業場あたりの上限額は15 万円となっている。

スキャンツール補助金の申請受付を対応する「令和6年度被害者保護増進等事業費補助金」の公式サイト

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