渾身のマニュアルモデルとして登場したシビックRS。ご存知の通りエンジンは1.5LのVTECターボという純ガソリン仕様だ。ところが海の向こうを見てみるとちょっと違う。なんとe:HEVにも、RSがあるじゃないの!

文:ベストカーWeb編集部/写真:HONDA Thailand、ベストカーWeb編集部

■タイのホンダ車にはRSがたくさんある!

日本仕様のシビックRS。足回りやパワートレーンにも手が入った渾身のグレードだ

 8月1日、ホンダがシビックのマイナーチェンジを発表し、同時に6MT専用のガソリンモデル「RS」を公開したことは、ベストカーWebでもすでに報じた通り。

 同じ日、東南アジアのタイでも、ホンダが新型シビックの予約を開始したのだが、そのグレードを見てぶったまげた。なんとRSにハイブリッドのe:HEVがあるじゃんか!

 なんだよハイブリッドでもRSを作れるのかよと思って調べてみたら、意外なことに気付いた。どうやらタイのシビックRSは日本仕様とはまるで別モノなのだ。

 実はタイでは「RS」というグレード名が人気のようで、ホンダはこのグレードを乱発している。シビックのほか、アコードにもあるし、CR-Vやシティ、WR-V(日本のWR-Vとは別のクルマ)にもラインナップしている。

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■そもそも6速マニュアルすら搭載していない!?

タイ仕様のシビックRS。一見日本仕様とそっくりだが中身はまるで違う

 そして肝心のスペックだが、現地のシビックRSはノーマルハイブリッドにスポーツ指向の装備をおごった上位グレードにすぎない。

 そもそもタイのRSはMTモデルじゃない。エンジンスペックもノーマルのe:HEVとまったく同じで、141psの2Lガソリン+184psの電気モーターだ。

 なにが違うかというと、内外装が日本のRSに近くなる。タイヤは235/40R18にインチアップされ(※ホイールデザインは別でブレーキは15インチのまま)、シャークフィンアンテナやエキパイフィニッシャーがブラックアウトされる。

 インテリアではインパネのデジタルメーターが10.2インチとなり、赤いステッチのブラックシートを搭載、さらには左右独立のフルオートエアコンや12スピーカーのBOSEサウンドシステムも装備される。

 国が違えばクルマもグレードも変わる。ハイブリッド版のRSは確かに存在したが、走りの楽しさのためにあれこれ手を入れた日本仕様とはぜんぜん違うクルマだった。

 とはいえクルマの真価は乗ってみなけりゃ分からない。現地で試せば、意外と楽しいご機嫌な1台なのかもしれない。機会があれば、パタヤの海沿いあたりで試乗してみたい!

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