2024年6月に登場した新型ホンダ フリード。新型で走りも良くなったが、やはりミニバンはシートの座り心地が大事! というわけで、新型フリードの座り心地をe:HEVとガソリン車、さらに先代とも比較しつつチェックしていこう!!

※本稿は2024年6月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:小林岳夫、ホンダ
初出:『ベストカー』2024年7月26日号

■新型フリードの室内空間は快適なのか!?

AIRのフロントマスクはステップワゴンのAIRと同様、シンプルに仕上げた。全幅も1695mmに抑えている。全高は1755mmだから、ステップワゴンAIRに比べて85mm低い

 シートは座り心地を改善した。1列目は背もたれから大腿部にかけて体を確実に支える。峠道では着座姿勢が安定して、長距離の移動でも疲れにくい。

 車内の広さ、各シートの間隔などは先代とほぼ同じで床の高さはステップワゴンに近いが全高は85mm低い。

 そのために先代を含めて床からシート座面までの高さが足りず、3列目は特に膝が大きく持ち上がって腰は落ち込む。この問題点は先代と同じだが、新型では座面が柔軟になって座り心地は向上した。

クロスターはAIRに比べるとフロントマスクなど外観の存在感が強い。全幅も1720mmだから3ナンバー車になる。外装色は8種類があり、クロスター専用のデザートベージュパールも選べる

 身長170cmの大人が乗車した時、2列目を後端までスライドさせると、膝先は握りコブシ3つ分。

 しかしこの状態では3列目の足元が狭まって多人数で乗車できない。そこで2列目の膝先空間を握りコブシ1つ半まで詰めると3列目にも同等の余裕ができる。

 この時に注意したいのがNAエンジンとe:HEVの違いだ。後者では2列目の乗員の足が1列目の下に入りにくく、膝先空間が握りコブシ1つ半では窮屈だ。つまり多人数で乗る時はNAエンジンのほうが快適になる。

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