クルマにまつわるさまざまなトラブルや緊急事態。その助けになるのは、やっぱり長年の経験に裏打ちされた「知恵」。昔から言い続けられているトラブル脱出法には、今でもまだまだ役立つものがたくさんあるのだ!!!(本稿は「ベストカー」2013年6月26日号に掲載した記事の再録版となります)

文:編集部/写真:Adobe Stock(トップ画像=ARAMYAN)

■まさかのガス欠!! GSも近くにない! その時アナタはどうする?

まさかのガス欠!! GSも近くにない! その時アナタはどうする?(Photo by Haru Works@Adobestock)

 思いっきりゆさゆさと上下にクルマを揺すってみるという古典的方法が効果的。タンク内に残ったガソリンをポンプに送り込んでやるわけだ。上手くすれば1kmくらいは走れるのでGSを探す! 意外と昔ながらの方法も通用するものだ。

■高速道路でETCカード入れ忘れ!! 財布も忘れた!! さぁどうする?

高速道路でETCカード入れ忘れ!! 財布も忘れた!! さぁどうする?(Photo by WAWA@Adobestock)

 当然ETCレーンのゲートは開かないので押しボタンで係員に連絡。

 通行券を発行してもらい出口では有人ゲートで料金を払う。この時点で財布忘れに気づいたら、申告して後に料金を支払う書類を提出して通行できる。

 首都高のような先払いの料金所でも同様の手続きで通行可。

■突然のバッテリー上がり!! どうやって復活させる?

突然のバッテリー上がり!! どうやって復活させる?(Photo by BLKstudio@Adobestock)

 備えあれば憂いなし、というわけでクルマには常にブースターケーブルを積んでおきたい。で、道行くクルマをつかまえて懇願する。

 接続は自車のプラス端子、相手のプラス端子、相手のマイナス端子、そして最後に自車のエンジン金属部にケーブルのワニ口を接続すればOK。この接続順を間違えてはいかんですゾ!

■ヘッドライトのタマ切れは今でも『ガムテ』でOK!

ヘッドライトのタマ切れは今でも『ガムテ』でOK!(Photo by naka@Adobestock)

 一般的にタマ切れで困るのはロービーム。なので、実に古典的な方法だが、ハイビームにして上方に漏れる光をガムテを貼ってカットしてやることで急場をしのぐ方法というのがやはり効果的。

 ただし、ヘッドライトのレンズカットによってどの部分を覆ってやればいいのかは異なり、必ずしもヘッドライトの上部を覆えばいいというものではないので要注意。

 レンズカットによってはライトの下部や中央部にテーピングするのがいい場合もあるので、必ず実際にガムテを貼って対向車がまぶしくないか!?

 確認してから走り出すことが肝要。片側がタマ切れで走ると整備不良となる。あくまでも緊急対応なので、帰宅したらすぐに修理すること。

■高速道路で突然のゲリラ豪雨……安全に対処するには?

高速道路で突然のゲリラ豪雨……安全に対処するには?(Photo by xiaosan@Adobestock)

 バケツをひっくり返したような激しいゲリラ豪雨も珍しくなくなった。

 高速道路で遭遇すると、パニクって急ブレーキをかけてしまう人がいるがこれは絶対にダメ。

 自分が前方視界を奪われているということは、後ろを走るクルマも同じで、急ブレーキは追突を誘発する。

 ヘッドライト、ハザードランプなどを点灯し、ゆっくりと速度を落として走行するようにするのが最も安全。

■今でもあるぞオーバーヒート対応

今でもあるぞオーバーヒート対応(Photo by koumaru@Adobestock)

 現代のクルマでオーバーヒートが発生するとすれば、ウォーターポンプの故障かラジエターのトラブルで冷却水が循環していないので、安全な路肩などにクルマを寄せて直ちにエンジンを切る。

 昔の対処法のようにボンネットを開けてエンジンをかけたまま冷やすなんてことをしていたらソク焼き付く。

 ボンネットを開けると水蒸気が一気に出ることがあるので、充分に注意すること。また、エンジン再始動は避けてJAFなどを呼んで修理工場へ!

■まさかの愛車水没もあわてず対処すれば無事生還

まさかの愛車水没もあわてず対処すれば無事生還(Photo by happy Wu@Adobestock)

 ゲリラ豪雨によって地下道に水たまりができて水没、という痛ましい事故があった。クルマはマフラーよりも水深が深くなるとエンジンが止まってしまう。万が一冠水部に突っ込んでしまい「深い!」と認識したらアクセルを戻さずいっきに走り抜けてしまいたい。が、なかなかそうもいかないのが現実だろう。

 エンジンが止まってしまったら、早く脱出したいが水圧でドアが開かない。理屈では室内まで完全に水没すれば水圧の均衡が取れてドアは開けられるはずだが、これはかなりの恐怖が伴うし、視界も遮られて非常に危険。

「自走での脱出不可能」と判断したら、電装系がやられる前に窓を開けて脱出するのが一番確実。万が一のために窓を割るための脱出用ハンマーを備えておきたい。

■自分で交換してはダメ!? 高速道路でパンク!!

自分で交換してはダメ!? 高速道路でパンク!!(Photo by soleg@Adobestock)

 高速道路上でのパンクの場合、ハザードランプを点滅させて速やかに路肩に寄せ、三角表示板を立てたうえで非常電話でJAFを呼ぶ。

 ベストカーの読者なら自分でタイヤ交換くらいはできるだろうが、高速道路ではタイヤ交換中の事故が後を絶たない。とても危険なので、自分ではやらないこと!

 JAFが来るまでは車内で待つのも非常に危険なので、ガードレール外で待機。

■愛車を少しでも高く売るには?

 買い取り店は「需要」に応じて時々の買い取り価格が変動するので、最低でも5店程度に買い取り見積もりを依頼。

 新車を買うのなら、案外、ディーラーの下取りが最高値ということもあるので、当然査定してもらうことも忘れずに。

 人気車なら買い取り店、不人気車ならディーラーというのがいちおうの定番。

■省燃費運転の極意

省燃費運転の極意(Photo by tarou230@Adobestock)

 メリハリのある運転をすることだ。

 信号の多い街中なら、発進ではある程度深めにアクセルを踏み、短時間で加速してアクセルを戻すほうが燃費がいい。

 また、2つ先の信号や先々の交通の流れを見て、無駄な加減速をしない運転を心がけるだけで大幅に燃費は改善される。

■愛車のキーを外出先で紛失!! どうする!?

愛車のキーを外出先で紛失!! どうする!?(Photo by akiyoko@Adobestock)

 ドアの解錠だけならJAFが簡単確実。会員なら無料でOK。しかし、キー自体を紛失してしまったとなるとJAFでもお手上げ。

 ディーラーに連絡してキーを作ってもらうことになるが、休日や夜間では対応できないし、なによりもすぐに新しいキーを作れるワケでもないので出先ではキビシイ。

 また、イモビ付きのクルマだと一部のカギ専門業者でないと対処できないので、業者を調べておくことだ。

■スタックからの脱出はこの方法でバッチリ!!

 無理にアクセルをふかしてもますますはまる。クルマを小刻みに前後に動かして、反動をつけて脱出できないかトライしてみる。

 それでもダメなら枯れ草でもなんでもいいので、はまっている駆動輪の前に噛ませて再トライ。

スタックからの脱出はこの方法でバッチリ!!(Photo by smoke@Adobestock)

■現代のクルマでもやっぱり「慣らし」はやったほうがいい!?

 結論からいえば、「そんなに神経質になることはないけれど、最初の数百キロは、多少は慣らし運転のような気持ちで走ったほうがいい」。

 現在のクルマは工作精度が高まっているので、慣らし運転は不要という意見も多いが、それでもおろしたての新車は予期せぬ不具合が発生しないとも限らない。

 やっぱり多少は「様子を見ながら」走らせ、クルマ本体もそうだが、新しいクルマにドライバー側が馴れるという意味でも、ちょっと抑えた運転をする。

 で、1ヵ月程度をメドにディーラーに初期点検に持って行けばいいだろう。

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