エコカーの代表格でもあるミライースが本格マシンに大変身!! そうダイハツ自らがターボ化、そして5速MTに変更し、K4GPなる耐久レースに出場したのだ。発売も視野に入れているそうだが、その実力を富士スピードウェイでガチテスト!! 国沢光宏さん曰く「乗った感想はロードスターレベル」というが一体どんなデキなのよ!!!!
文:国沢光宏/写真:森山良雄
■ボディ剛性ハンパなし!! 車重740kgで80馬力って絶対楽しいじゃん!!!!
結論から書くと「予想を大きく超える楽しさでした」になる。実は試乗するまで「アルトワークス+αくらいでしょう」と思っていた次第。このクルマを開発している相原さん(コペンでWRCジャパンに出場)によれば、改良すべき点をたくさん残しているという話を聞いていたからだ。
まぁ試乗と行きましょう。フルバケットシートに座りエンジン始動。ナンバー付きとあり、拍子抜けするくらい静か。1速に送り込み、ストライクゾーンが狭い強化クラッチをミートしコースイン。
1コーナーをインベタでクリアしてアクセル踏むと、ノーマルエンジンの圧縮比(9・5)のまんま後付けしたターボのわりにはトルクがあり、充分楽しめるパワーだったりする。スペックは80ps、12・0㎏mほどという。圧縮比を落とし、もう少し低い回転域からトルクを出してやれば、使いやすいエンジンになりそう。伸び代があると思う。
1ラップ走って驚いたのがボディ剛性。相原さんに「タワーバーと剛性確保のためのブレースを何本か入れてます」と聞いていたけれど、これほど効果あると予想しておらず。ノーマルより圧倒的にグリップ性能が高いタイヤ(ダンロップのディレッツァ)を履いているのに、軽自動車と思えないくらいガッシリしているブレーキもチェックしてみたが、効き&コントロール性ともいい!!!
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■クルマ好きでも唸るデキ!! パーツの市販化間近ってマジ!?!?!?
じゃ踏んでみましょう。ストレートから全開でコントロールタワーの手前で6600回転で140km/h。さらに加速し、ストレートエンドは8000回転。170km/h前後出ていると思う。対向6ポッドのブレーキにモノを言わせ、思いきり奥まで突っ込んでブレーキ!! 車重740kgというだけにバッチリ利く。やはり軽さって大きな武器になる。ブレーキの前後バランスも良好だ。
1コーナーはちょんブレーキで姿勢を作りクリップを攻める。当然ながらイン側の縁石に乗らなければならないが、1ラップ目に高い縁石を踏んでみたら問題なし。このあたり、ラリーに出て鍛えてきたからだと思う。徐々に軽自動車だということを忘れてしまう。サスペンションの取り付け部の剛性があるんだろう。タイヤの限界まで横方向のGをかけてもアライメントが変わらない。
結果的に狙ったラインを正確にトレースできる。ホンの少し誇張して書くと乗った感じは昨年スーパー耐久で乗ったロードスター(ポールを取ったこともある車両)と比べられるレベル。
もちろんタイヤサイズなど違うので絶対的な速さは違いますが……。これなら相当のクルマ通でも納得できるだろう。何より楽しい!!
ちなみに車体剛性を作るブレースや対向ピストン6ポッドのブレーキなどはディーラー扱い(D-SPORTS)だし、新たにサスペンションも販売されるそうな。軽自動車用のパーツとあって普通車よりリーズナブル。ニーズあればミライースのターボ+マニュアルミッション車が復活する可能性だって充分ある。軽自動車でここまで楽しめるモデルがあれば、とってもうれしい!!
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