最近の気になるニュースから注目の自動車関連記事をピックアップし、自動車評論家の片岡英明氏とともに分析し、深掘りしていくこの企画。ここでは、深刻な人手不足に対応するホンダの新たな試みについてお伝えする。

※本稿は2024年7月のものです
文:片岡英明、ベストカー編集部/写真:ホンダ
初出:『ベストカー』2024年8月26日号

■二輪と四輪を製造販売するホンダならでは!?

初代ホンダ シティのラゲッジスペースに積めるというコンセプトで、シティと同時発売されたホンダ モトコンポ。販売は振るわなかったが、クルマとバイクが併売されていたらもっと売れたかも!?

 クルマとバイク両方を作り売っているホンダ。クルマとバイクで販売店は別々でしたが、それらを一緒にし、併売できるようにするための検討を始めました。世界的に見ても珍しい動きなのではないでしょうか?

●片岡氏のコメント

 少子高齢化や脱サラの増加などによって、どの業界も人材不足が深刻な問題となっている。自動車業界を見回しても、人手不足は深刻だ。開発陣だけでなく、最前線の営業マンは年を追うごとに減ってきている。ライバル以上に危機感を抱いたのはホンダだ。

 ホンダは、四輪と二輪、別々の販売網を持つ世界でも珍しいメーカーである。が、他の業界と同じように人手不足は深刻で、すでに二輪販売店の存続が難しくなっている地域もある。そこでテストケースとして、四輪専業の近畿のホンダカーズ店が「ショップ・イン・ショップ」の形で二輪車を扱えるようにした。

 ほかの地域でも併売に向けた検討が始められ、販売契約や受発注システムなどの環境整備にも乗り出している。ひとつの販売店で、いろいろなホンダ製品が買えるようになればユーザーやファンは嬉しいよね。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。