スーパーカーに乗って物流トラックなどに近づき「飛び石でボディが傷付いた」などと因縁を付ける一種の「当り屋」が摘発された。もし「飛び石で傷付いた」などと言われてたやすく認めてはいけない。理由を説明しよう!
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ画像=Freedomz@Adobestock)
■飛び石の責任を問うことは非常に難しい
スーパーカーにのってトラックなどの背後を走り、サービスエリアなどで呼び止めて因縁を付けるグループが摘発された。真の狙いは不正なクレジットカードを作るための運転免許証撮影だったらしいが、実際にパトカーまで呼んで弱みに付け込む手口にはあきれるばかりだ。
それにしても、もし「あなたのクルマの飛び石でクルマが傷付いた」と言われても、たやすく認めてはいけない。一般的に、飛び石の責任を問うことは非常に困難だからだ。
本当に飛び石被害に遭った側からすれば悲しむべきことだが、原因車両の特定は被害者が行わねばならない。第三者の目撃証言やドラレコの映像などが材料として使えるが、高速で飛んでくる小石を特定するのは難しいうえ、相手に故意か過失があることまで証明する必要があるのだ。
このため飛び石のトラブルは、そのほとんどを車両保険に頼っているのが実情となる。フロントガラスの修理は高額になる場合も多いが、飛び石被害は翌年の契約も1等級ダウンで済むので(通常の事故は3等級ダウン)、上記のような手間を秤にかけると、車両保険を使うのがベターなのだ。
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■運転免許証を見せろと言われたら?
話を元に戻そう。もし飛び石の責任を問われ、自らにも加害の意識がないならば、その場で認めることはやめよう。話が長引くようであれば、自分に故意・過失がないこと。客観的な証明が必要であることを主張したい。
加えてもう1点。今回の事件などを勘案すると、運転免許証をうかつに写メに撮らせることも控えたほうがよさそうだ。住所や氏名の確認のためやむなく出さざるを得ないときは、免許証番号などを手で隠して提示し、目視で済ませるよう依頼しよう。
詐欺や窃盗の手口はどんどん巧妙化しており、今後も新手の手法が生まれるだろう。最低限の知識を身に着けて、被害に遭わぬよう心掛けたい。
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