世界中で起きているSUV戦争。その戦果は日本にまで及んでいるが、その中でも確かな実力を持つ日本車は世界でも高く評価されている。今回は大学生と新社会人に焦点を絞り、コスパ最強のオススメミドルクラスSUVをご紹介しよう。

※本稿は2024年3月のものです
文/片岡英明、伊達軍曹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年4月26日号

■フレッシュマンにおすすめのミドルクラスSUV

スバル クロストレック。パワーユニットは2L水平対向4気筒のハイブリッドでFFと4WDを設定。内装は基本的にはインプレッサと同じデザイン

 ミドルクラスのクロスオーバーSUV市場には、日本のメーカーだけでなく海外の自動車メーカーも積極的に新型モデルを投入するようになった。この競争の激しい市場で、日本のSUVは高く評価されている。カッコだけのSUVではなく、実力が高いからだ。2WDに加え、4WDを設定しているのも強みになる。

 ちょっと価格は張るが、SUVの最大の魅力である機動性の高さにセダンと変わらない快適性を加えた、オールマイティな実力派がクロストレックだ。

 乗用4WD市場を開拓したスバルの作品だけに、Xモードを備えた4WDの悪路や雪道での走破性能は非凡だ。しかも高速道路やワインディングロードでも軽やかな走りを見せるなど、全方位で死角のないSUVである。

 4WDだけでなくFFの2WDも上質な走りを見せる。また、広角単眼カメラを加えた最新のアイサイトを搭載するなど、先進安全装備も一歩先を行く。これもイチオシ理由のひとつ。ただし、実用燃費は今一歩にとどまっている。

 燃費のスペシャリストはカローラクロスだ。ハイブリッドシステムを進化させ、性能を高めながら燃費も向上させた。ハンドリングと乗り心地の妥協点が高く、2Lのガソリン車もスポーティな味わいが強い。

 目立たない存在だが、マツダのCX-30も良質なSUVである。珍しいディーゼルターボを設定し、充実した先進安全装備も魅力だ。また、立体駐車場を使える背の低さも売りのひとつ。

■大学生におすすめの中古ミドルクラスSUV

スバル フォレスター。スノボやキャンプのお供としても最適。先々代なら総額70万円前後からで入手できる

 コンパクトSUVと違い、中古車であってもやや高めになるのがこのジャンルだが、超本格的な4WDシステムを備えるスバル フォレスターも、先々代なら総額70万円前後。スノボやキャンプのお供としては最強だ。

 とはいえ舗装路中心で考えるなら先代マツダ CX-5もナイスな選択。総額80万円前後でいいモノが見つかるだろう。そして3位のホンダ クロスロードは、サイズ的にはやや小ぶりだが、直線基調のデザインが逆に今っぽくてステキである。総額80万~100万円あたりの物件が注目。

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