ファミリーユースで110ps以下のお買い得車を探すと、適応するクルマはどうしても少なくなる。シエンタやフリードなどのコンパクトミニバンは大抵が110馬力を越えてしまい、条件に収まるクルマはごく少数。だが、その分取り回しバツグンなお手頃車が揃っているぞ!!
※本稿は2024年8月のものです
文：渡辺陽一郎／写真：ベストカー編集部、トヨタ、スズキ
初出：『ベストカー』2024年9月10日号
■少数派の中から選んだ3台
ファミリーユースに適したコンパクトな車種には、コンパクトミニバンのシエンタやフリードがあるが、エンジンは1.5L直4で、最高出力は110psを超える。アンダー110psの車種は、大半がボディも小さく車内は狭めで、ファミリー向けは少数派だ。
その中で取り上げるのは、全長を4m以下に抑えた背の高いコンパクトカーとコンパクトSUVになる。
まずコンパクトカーのソリオは、全高が1700mmを超えるボディによって車内が広い。後席の頭上と足元の空間にも余裕があり、後席を格納すると自転車を積める広い荷室になる。
ライバル車としてトール＆ルーミーもあるが、ソリオは動力性能、走行安定性、乗り心地、後席の座り心地など、さまざまな機能で上まわる。
SUVでは人気車のライズが筆頭に挙げられる。後席の足元空間はあまり広くないが、着座位置は適度で、乗員の足が前席の下に収まるから窮屈に感じない。しかも外観はRAV4を小さくした印象で野性味があり、最低地上高も185mmだから悪路のデコボコも乗り越えやすい。
クロスビーも注目される。全長が3780mmのコンパクトなボディながら、身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ半に達する。
空間効率を追求したから、ライズに比べて外観のSUVらしさは希薄だが、最低地上高に余裕があってさまざまな実用性が高い。最小回転半径は4.7mだから小回りが利き、買い物など日常的な使い勝手も優れている。
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■トヨタ ライズ（Z、G、X）
全長が4m以下のコンパクトSUVだが、車内は比較的広い。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ半だ。着座位置が適度で4名乗車時も窮屈ではない。
●トヨタ ライズ（Z、G、X）
・エンジン：1.2L直3DOHC、1.0L直3DOHCターボ
・最高出力/最大トルク：87ps/11.5kgm、98ps/14.3kgm
・車両価格：171万7000～230万9200円
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■スズキ ソリオ（ハイブリッド＆バンディット全グレート）
全高が1700mmを超えるコンパクトなスーパーハイトワゴンで、後席側のドアはスライド式だから乗降性もいい。高重心ながら走行安定性も優れている。
●スズキ ソリオ（ハイブリッド＆バンディット全グレート）
・エンジン：1.2L直4DOHC
・最高出力/最大トルク：91ps/12.0kgm＋モーター13.6ps
・車両価格：192万1700～225万600円
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■スズキ クロスビー（全グレード）
全長が3760mmのコンパクトSUVだが、車内は広く、後席の足元空間にも余裕を持たせた。最低地上高は180mmを確保して悪路のデコボコも乗り越えやすい。
●スズキ クロスビー（全グレード）
・エンジン：1.0L直3DOHCターボ
・最高出力/最大トルク：99ps/15.3kgm＋モーター3.1ps
・車両価格：194万1500～233万5300円
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