シボレーは7月に『コルベット』シリーズ最強となる「ZR1」モデルを発表したが、さらにその上をいく超高性能仕様、「ZORA」(ゾーラ)市販型のプロトタイプをカメラが捉えた。最高出力1220hpのスーパーハイブリッドだ。

C8世代のコルベットZR1新型は、5.5リットルのツインターボチャージャー付きDOHCフラットプレーンクランクV8エンジン「LT7」を搭載し、最高出力1064hpを発揮、史上最も高性能なコルベットとなった。ただし、コルベット・ゾーラが登場するまでは、だ。

独ニュルブルクリンクで捉えた米ミシガン州登録のプロトタイプは、カモフラージュが比較的軽いのでディテールが見えている。カモフラージュに隠されている仕様を見分けるのは常に困難だが、今回の変更点はラジエーターにある。よく見ると、ZR1ボディのテストミュールに「E-Ray」スタイルのスタッククーラーが装着されていることがわかる。

ラジエーターはバッテリーや電気モーターの冷却に使用されていると思われ、プロトタイプにはZR1のエンジンとE-Rayの電気パワーとを組み合わた、ハイブリッドユニットが搭載されていると考えられる。すなわちゾーラはハイブリッドスーパーカーだ。

シボレー コルベット ゾーラ 市販型プロトタイプ

もちろん、ここまでの話は現時点では推測だ。メーカーはさまざまなドライブトレインと冷却セットアップを常にテストしているので、既存のパワートレインと新たなラジエーターとの組み合わせをテストしたり、カメラマンを惑わずためにラジエーターを追加したりしている可能性もある。しかし総合的に考えて、プロトタイプはゾーラの可能性が最も高い。

気になるスペックは、ZR1の驚異的な5.5リットルV8 ツインターボエンジンと、E-Rayのフロントマウント電気モーター、1.1kWhバッテリーパックが組み合わされて、最高出力は1220hpを発揮すると予想されている。

ちなみにゾーラの名前は、“コルベットの父”と称される名エンジニア、ゾーラ・アーカス=ダントフに因む。ゾーラが1950年代後半、コルベットにV8を積んでレースに参戦したところから、今日に至るパフォーマンスカーとしてのコルベットの歴史が始まる。

シボレー コルベットZR1

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