日産の最上級セダンといえばシーマ(ドライバーズカーという意味で)であったが、今や終売に。とはいえ残した功績もハンパないのだが、やっぱり4代目シーマのヘッドライトを未だ愛してやまない人も多いハズ、きっと。あれ今見ても超絶カッコいいわけだが、なんで他のモデルに採用されなかったのか!? 今こそインパクト大のバルカンヘッドライトを!!!!!!!!!!!!
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■4代目こそ至高!! 買うなら今が底値かも!?!?!?
1988年に初代モデルが登場したシーマは、物品税の廃止によって3ナンバーサイズの車両に対する懲罰的な高額な課税がなくなったこともあり、デビュー1年で3.5万台以上を販売する爆発的ヒット車種となり、「シーマ現象」という言葉を生むほどの人気を誇った。
その後もモデルチェンジを繰り返したシーマだが、現在のところ最終型となる5代目モデルはフーガをベースとしたロング版という位置づけとなり、オリジナリティが失われてしまったのは残念なところ。
そういった意味では最後の純オリジナルシーマとして4代目モデルは再評価される日も近いと思えるが、4代目シーマのアイデンティティのひとつが「バルカンヘッドライト」の愛称でも知られる「マルチプロジェクターキセノンヘッドランプ」だろう。
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■キセノンの約1.7倍の光量ってマジかよ!! カッコいいだけじゃなかったのね
このマルチプロジェクターキセノンヘッドランプは、7つの小径凸型レンズを配したプロジェクターランプで構成されており、中央のプロジェクターを囲むように6つのプロジェクターが配置されている姿がバルカン砲の銃口を思わせることからバルカンヘッドライトの愛称が付けられたのだった。
このヘッドライト、通常のような大口径なプロジェクターランプでは奥行きが大きくなることからスペース的に搭載が難しくなるところを、コンパクトな小径のものを組み合わせることで奥行きを拡大することなく光量を確保。2×3×2という配列で横方向と上下段で360度すべてを幅広く照射することも可能としたアイデア盛りだくさんのものだった。
これによって、光量は従来の約1.7倍、照射範囲も大幅に拡大することが可能となったのだが、これはシーマにオプション設定された世界初のレーンキープサポートシステムがCCDカメラを用いて車線を検出する手助けにもなったことは間違いないだろう。
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■超絶カッコいいのにシーマだけの涙…今やLED全盛で復活も厳しそう
マルチプロジェクターキセノンヘッドランプは、その見た目のインパクトからカスタマイズ系のユーザーからも注目を集め、違う車種への移植なども多くなされたのだが、結局他のモデルに純正採用されることはなく、シーマに採用されただけで姿を消すこととなってしまった。
非常に凝った作りと見た目のインパクトが絶大だったものではあったが、現在ではより小型で光量も大きなLEDがメインとなっており、ヘッドライトのデザインもシャープなものが主流となっているため、今後このようなタイプのヘッドライトはなかなかお目にかかれないかもしれないと思うと残念だ。
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