ハサミ老婆が現れる公園……? 東京都内の不気味な「都市伝説」スポットをタクシーで巡る参加型ホラー体験、訪日外国人向けの新しい観光サービス「都市伝説タクシー」が走り出す。An old woman chasing after you, brandishing a pair of scissors...

「都市伝説タクシー」は、タクシー内で立体映像や音響ARを活用し、乗客に臨場感あふれるホラー体験を提供するというユニークな移動サービスだ。S.RIDE、ソニー・ミュージックソリューションズ、大和自動車交通(本社:東京都江東区)が10月21日から11月17日までの期間限定で運行する。

ツアーでは、ハサミ老婆が現れる公園など、都内の2か所の都市伝説スポットを巡る。乗客は、タクシーを降りた後、スマートフォンとイヤホンを使い、位置情報に連動した音声ガイドに従いながらミッションに挑戦する仕組み。対応言語は、英語と中国語、日本語。ターゲットは訪日外国人旅行者だが、日本人も利用できる。

このツアーは、S.RIDEが運営を担当し、ソニー・ミュージックソリューションズが企画プロデュース、大和自動車交通が車両の運行を担当する。さらに、ソニーの「Sound AR」技術や「Locatone(ロケトーン)」といった先進技術が使用され、現実と仮想が融合した新感覚の音響体験を楽しむことができる。

Sound ARサービスのLocatone(ロケトーン)を活用した位置に連動した音都市伝説タクシー:声コンテンツに従ってミッションに挑戦

ツアーは東京駅発着、体験時間は約60分。毎日午前7時40分から翌朝6時30分まで19回実施される。車両はトヨタ『アルファード』が使用され、1台に2名まで乗車可能、各回に3台が運行する。料金は、訪日外国人向けが3万3000円/台、日本人向けが9900円/台などとなっている。準備がたいへんなぶん、訪日外国人向けの方が高くなるのはやむを得ないところ。

2024年の訪日外客数は8月までに約2400万人を超え、今後もさらなるインバウンド需要が期待されている。観光庁も、夜間・早朝の旅行者の回遊性を高める施策を進めており、このツアーはその流れに応じたものだ。空車率の高い夜間のハイヤー車両を活用し、都市の遊休資産を結び付けることで、ナイトタイムエコノミーの新たなコンテンツ創出を意図している。

今後、ホラー以外のIPを活用した類似ツアーの展開も予定されており、東京以外の地域でも展開が可能だ。9月25日からは、企業や自治体からの提案募集も開始されている。

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