パンクの時やスタッドレスへの履き替えなど、タイヤ交換は自分でやるという人は少なくないはず。ところがこのタイヤ交換、ジャッキのかけ方を間違えるととんでもないトラブルになることをご存知だろうか? こりゃ覚えておかなきゃ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真=piyaphunjun@Adobestock)
■アルミのエンジンにジャッキをかけたらアウト!
スタッドレスへの履き替えなど、タイヤを4本交換するのは結構めんどい。こんなとき油圧式のガレージジャッキがあれば、クルマの前側からジャッキを入れて前輪を2本まとめて交換できる。
このとき問題になるのが、クルマのどの部分にジャッキをかけるのかということ。クルマの下をのぞいてみると、エンジンの真下に、オイルを貯めるオイルパン(お皿)が見える。「エンジンだから頑丈だろう」とここにジャッキを当てると大変なことになる。
いや、ひと昔前までは、オイルパンにジャッキを当てても大丈夫なクルマが確かにあった(AE86など)。
ところが今のクルマはエンジン全体がアルミでできているから、とてもじゃないがクルマを持ち上げる強度はない。ジャッキを当てたらたちまち凹んで、ヘタをするとエンジン本体にまでダメージを与えてしまう。
クルマの前からジャッキをかける場合は、必ずクルマのエンジンが載っている骨格部分(=メンバー)に当てなければならない。ところが最近のクルマはFFが主流で、メンバーがエンジンの奥にあることが多く、そこまでジャッキを入れるのが大変だったりするのだ。
メンバーまでジャッキが届かないとき、あるいはそもそも油圧ジャッキがないような場合は、手間がかかってもジャッキはボディの横からかけよう。分からないときはクルマの取り扱い説明書を見るか、ディーラーに確認すべし。
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■パンタグラフジャッキは倒れやすいので注意!
クルマの横(前輪と後輪の間)にジャッキをかけるときも、どこでもいいわけじゃない。むやみなところにかけると、ボディを曲げてしまうことになる。必ず、車体を支えるように考慮されたジャッキアップポイントにかけよう。
ジャッキアップポイントの見つけ方だが、前輪と後輪の間をのぞき込むと、サイドシルに切れ目があったり、小さなマークが付いていて目安になる。見つからない場合は取説に記載があるからチェックしたい。
なお車載工具によくあるパンタグラフジャッキは不安定なので注意すること。特にヒヤっとするのが、タイヤを外したりハメたりするとき、ボルトとホイールがひっかかってクルマが横方向に揺れること。パンタジャッキは横方向の力にはまったく無力なので、ジャッキが倒れないように気を配ろう。用意できれば「ウマ」という固定具を使うのが確実だ。
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