TOPPANとトヨタ名古屋教育センターは10 月4日、自動車教習所向けの多言語翻訳サービス「VoiceBiz教習所版」の協業を開始した、と発表した。このサービスは、TOPPANが開発し、トヨタ名古屋教育センターが全国の自動車教習所向けに販売する。

近年、在留外国人の増加に伴い、自動車教習所における外国人教習生の数も増加し、国籍も多様化している。政府の閣議決定により、「特定技能」の在留資格を持つ外国人労働者の受け入れ計画は、2024年度から5年間で82万人と表明されており、在留外国人の運転免許取得希望者は一層増加する見込みだ。

自動車教習所における外国人教習生とのコミュニケーションには専門用語が多い一方、安全に関わることから正確な伝達が必須となる。しかし、外国語に堪能なインストラクターは多くなく、「正しく伝わっているか確認できない」「意思疎通が難しい」「伝えるための工夫・時間を要する」といった課題が顕在化している。

「VoiceBiz教習所版」は、TOPPANグループが提供する音声翻訳サービス「VoiceBiz」を活用し、トヨタ名古屋教育センター監修のもと、入校受付、学科教習、技能教習など自動車教習所業務で必要となる定型文や専門用語などを標準搭載している。特別な機器は必要とせず、スマートフォンやタブレットにより使用可能で、新規免許取得を目指す外国人教習生とインストラクターや受付スタッフなどとの円滑な多言語コミュニケーションを支援する。

音声翻訳(専門用語搭載済)は、日本語⇔英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、ベトナム語、フィリピン語の5言語に対応している。

TOPPANとトヨタ名古屋教育センターは、このサービスを全国の自動車教習所へ拡販し、2025年度までに60校への導入を目指している。今後は、「VoiceBiz教習所版」を通じて、全ての教習所利用者にとって利便性の高い教習環境の構築を推進していく。

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