軽自動車の高価格化が進み、初期投資では軽のうま味が薄れつつある。となれば、お値段手頃なコンパクトカーも購入候補に挙がってくる。ここでは、コスパという要素にこだわって選ぶコンパクトカーを三台ご紹介する。

※本稿は2024年4月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/平野 学、TOYOTA、HONDA ほか
初出:『ベストカー』2024年5月10日号

■渡辺陽一郎氏が選ぶコストパフォーマンス自慢三台

5ナンバーサイズという制約のなかで広々とした車室空間を獲得したフィット。そのほか、パワートレーンの性能も充分で、お買い得な一台だといえる

●第1位:ホンダ フィット

 買い得度の1位に挙げた車種はフィットになる。全高を立体駐車場が使いやすい高さに抑えた5ナンバーサイズのコンパクトカーでは、車内が最も広い。後席の足元にも充分な余裕がある。燃料タンクを前席の下に搭載したから、後席を格納すると広い荷室に変更できる。

 しかも買い得グレードのホームでは、ハイブリッドとノーマルエンジンの価格差を約35万円に抑えた。ノーマルエンジン車も排気量が1.5Lだから動力性能に余裕があって割安だ。

●第2位:スズキ スイフト

2023年12月に発表された新型スイフトは小さなクルマらしいキビキビとした走りが特徴。スズキの得意技が随所に光る一台だ

 2位はスイフト。フィットのような車内の広さなど実用的な特徴は乏しいが、走りは軽快で、スポーティカーではないが運転感覚が楽しい。安全装備にも力を入れて燃費も優れている。

 しかもハイブリッドMXは、XGに比べると、マイルドハイブリッド、エアロパーツ、アルミホイールなど22万円相当の装備を加えて価格の上乗せを19万5800円に抑えた。

●第3位:トヨタ アクア

ハイブリット車だからこその低燃費性能や、コンセントやLEDヘッドランプなど嬉しい快適装備をすべて標準装備する

 3位はアクア。ハイブリッド専用車だから価格は少し高いが、買い得な中級グレードのGは、4万5000円前後でオプション設定されることの多い100V・1500Wの電源コンセント、LEDヘッドランプ、パーキングサポートブレーキなどを標準装着した。価格は223万円だから割安だ。

 ホイールベースはヤリスよりも50mm長い2600mmで、後席の足元空間にも余裕がある。内装も上質で買い得度を強めた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。