信号待ちをしていたら、前のクルマのナンバープレートにペットボトルキャップがハメられているのに気付いた。これって違法じゃないんだろうか?

文/ベストカーWeb編集部、写真/Adobestock、ベストカーWeb編集部

■ナンバープレートの封印ってなに?

ナンバープレートが安易に取り外せないようにするための封印(xiaosan@Adobestock)

 ペットボトルキャップがハメられていたのは、ナンバープレートの封印と呼ばれる部分。

 そもそもナンバープレートとは、車両を特定・識別するために国などが1台1台に割り振るものだが、基本的にはボルトで固定するだけなので、悪意のある人の手にかかれば付け替えられたりする恐れがある。

 そいつを防ぐために使われるのが封印だ。基本的にリアバンパーだけに行われるが、ボルトの頭を柔らかいアルミのフタで覆って、これを壊さないとボルトが外せない(=ナンバープレートが交換できない)ようにするものだ。

 ナンバープレートにこの封印をせずに公道を走ることは道路運送車両法で禁じられている。違反したものは違反点数が2点で、6カ月以下の懲役あるいは30万円以下の罰金が科せられる。

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■平成28年4月からナンバープレートの表示が厳格化

平成28年4月から法令が改正され幅広のナンバーフレームなども取り付けられなくなった(Nanako@Adobestock)

 1990年くらいからだろうか。この封印で遊びだした人がいる。サイズがピッタリなことから、封印にペットボトルのキャップをかぶせたのだ。明確な起源は分からないのだが、当初は大型トラックや商用バンなど、働くクルマで見かけることが多かったように記憶している。

 もちろん他愛ない遊び心から始まったとは思うのだが、こいつは厳密にいうと違法になる。キャップによって封印の有無が確認できなくなるためだ。

 当初は口頭注意などで済むケースが大半だったが、平成28年4月1日からナンバープレートの表示に関する新基準が導入された。

 これはナンバープレートの取り付け位置や角度を規定し、カバーで覆ったり折り曲げたりすることを禁じるものだが、その中に物品の取り付けという規定があり、封印にペットボトルキャップをかぶせることも含まれるようになったのだ。

 ペットボトルキャップのクルマを見かけても、決して「お、面白い!」などとマネしないこと。思わぬ展開になりかねないぞ。

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