ホンダの北米向けミッドサイズSUV「パスポート」がフルモデルチェンジを果たした。新型で4代目となるパスポートは、初代を思わせる角目ライトに回帰。ひょっとしてこれからのホンダSUVはみんな角目になるのだろうか?

文:ベストカーWeb編集部/写真:ホンダ

■いすゞミューウィザードの雰囲気が復活?

ホンダ新型パスポート

 11月13日、北米ホンダが2026年モデルとして、新型パスポートを発表した。パスポートはもともと、1990年代の北米市場でSUV拡充を急いだホンダが、いすゞのミューウィザード(2代目はいすゞウィザード)のOEM車として発売したクルマだ。

 とはいえOEM供給は2代目で終わり、2019年に登場した3代目モデルからはホンダの自社開発モデルとなった。今回登場する4代目は、それを受け継ぐモデルだ。

 パッと見の印象だが、角目ヘッドランプやブラックアウトされたDピラー、極太のCピラーなどが初代との共通性を感じさせる。カクカクボディが復活した感じだが、ホンダのSUVが再びスクエアデザインに回帰する前触れかもしれない。

 電動化が叫ばれる中にあって、パスポートのパワーユニットはV6・3.5Lガソリン一本槍という潔さ。パワーは285psだ。これに10速(!)ATを組み合わせ、高効率なドライビングを可能にしている。

 4WDシステムは、ホンダ独自の4輪制御であるトルクベクタリングi-VTM4の第2世代を搭載。トルク容量で40%、応答速度で30%性能を高めたリアのドライブユニットが、より広範な路面・地形でのトラクション確保に貢献している。ドライブモードはなんと7つ!

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■ホイールベース延長で後席足元と荷室が拡大

水平を強調したシビックやアコードとも共通するインパネ回り

 ディメンションだが、全長4841mm、全幅2019mm、全高1857mm。7cm伸びて2890mmとなったホイールベースのおかげで後席足元と荷室容量が拡大しており、特に荷室容量は歴代パスポート最大となった。

 現代のSUVだけあってインフォテインメント系も優れている。インパネは10.2インチのフルデジタルで多彩な情報表示が可能。トレイルスポーツというグレードでは標高や車体のピッチ、ロールなども表示する。

 センターコンソールのタッチ式ディスプレイは12.3インチ。Googleがビルトインされており、スマホなしでもGoogleマップやGoogleアシスタントが利用できる。USB-Cポートは前席と後席にそれぞれ2つずつ備わる。

 新型パスポートは、北米アラバマ州にあるホンダのリンカーン工場で製造され、2025年初頭から販売が始まる。価格は4万ドル台(約620万円台)半ばからとなる予定だ。

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