ニッポンのメーカーは世界から見たときにどれほどの力を持っているのか?? ニッポンの企業の世界への影響力徹底的に取材・分析した2013年の企画から、「日本製」が世界でトップシェアを誇っている分野をピックアップ!(本稿は「ベストカー」2013年9月26日号に掲載した記事の再録版となります。各表においてシェアの合計は小数点以下の処理により、必ずしも100%とはなりません)
文:編集部、トップ画像=beeboys@AdobeStock
■カーナビ
まずはある程度予測がつくかもしれないが、カーナビ。これはもう、圧倒的に日本製が世界のシェアを独占。
日本トップの富士通テンが世界でもトップシェアなのだが、これはトヨタの新車に純正装着されていることも大きな理由。
海外では最近になって欧州メーカーのTomTom(蘭)やボッシュ(独)がカーナビに参入を開始し、シェアを拡大しつつある。
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■自動車用板ガラス
そしてこれまた日本企業が世界シェアを独占しているのが自動車用板ガラスの世界。旭硝子が圧倒的に強く、世界で31.4%ものシェアを獲得。
2位にはこれまた日本の日本板硝子が続き3位も日本のセントラル硝子。この3社で世界の自動車用板ガラスの80.2%を占めているのだ。ビックリ!!
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■電動パワステユニット
電動パワステユニットについても日本企業が先を走っている状態。
光洋精工と豊田工機が合併して誕生したトヨタ系のジェイテクトが世界シェア25.7%でトップ。2位はアメリカの大手部品メーカーTRW、3位はドイツのZFと続き4位に日本の日本精工という順位。
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■カーエアコン
カーエアコンというと「デンソー」のCMを思い出す人も多いのではないかと思うが、世界シェア29.9%と圧倒的な強さを見せている。
ちなみにデンソーの日本国内でのシェアは62.4%でほぼ独占状態。このあたりはこの表を見ていただくとより詳しい。
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■カーボン繊維と無人で走る超大型ダンプトラック
自動車用としても最近脚光を浴びているカーボン繊維でも日本が圧倒的に世界をリードしている。
東レ、帝人、三菱レイヨンの3社がカーボン繊維業界のトップ3で世界の約7割をこの3社で占めているのだ。なかでも東レが世界シェア約40%でダントツ。
CMなどで『トレカ』という商品名を聞いたことがあると思うのだが、これが東レのカーボン繊維製品のひとつである。カーボン繊維はボーイング787の機体に使われるなど、軽さと強度を兼ね備えた次世代の材料として注目度が高まっており、今後さらに需要が拡大すると見込まれている。
東レは2011年に自社のカーボン技術の集大成としてカーボンボディのEV『TEEWAVE AR1』を開発、公開しているが、このクルマの車重は220kgのバッテリーを含めて846kgと超軽量。
意外なところでは無人で走る超大型ダンプトラックというのがある。日本のコマツが南米チリの鉱山で実用化したもので、290トン積みの超巨大ダンプトラックが自動運転で鉱山を縦横無尽に走るシステムを開発。
この分野に追随するメーカーはまだなくモチロン世界一だ!!
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■乗用車用ターボ
乗用車用ターボは日本の三菱重工、IHIのほかアメリカのハネウェル、ボルグワーナーの4社で世界シェアを占めている。三菱重工は約21%のシェアである。手に持っているのは最小ターボで、後方のものは船舶用大型ターボ。
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【番外コラム】オービスってどこが製造しているの!?
もはや一般呼称となっている『オービス』だが、もともとは米国ボーイング社の商品名。ラテン語で目を意味する言葉だという。
そして「オービス」は日本では東京航空計器株式会社がライセンスを得て製造をしている。現在の商品名は『OPRBISIII』といい、いわゆるLHシステムがこれに相当する。このLHシステムについては東京航空計器1社のみが製造をしている独占市場状態。
道路を跨ぐアーチ状の柱に装着されたハンペン型のレーダーが特徴的なHシステムについては三菱電機がRS-2000型という機器を製造していたが生産を終了している。また昔懐かしいレーダー式フィルム撮影タイプの「VT1510」型は松下通信工業(現パナソニックモバイルコミュニケーションズ)製だったが、いずれも撤退し現在は製造していない。
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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