スマートフォンなどの通信機器で隆盛を誇った中国・ファーウェイ。アメリカでは「安全保証上の理由」により市場から排除された。日本でもそれに倣い店頭から姿を消したが、最近、自動車ソフトウェアの分野で急成長を遂げているという!!

※本稿は2024年9月のものです
文:角田伸幸/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年10月26日号

■消えたわけではない! 中国IT界の巨人は健在

ファーウェイの自動運転システム「ADS3.0」を最初に搭載する方程豹のSUV「豹8」

 急成長が続く中国BYDだが、この度ファーウェイとの提携を発表した。

 BYDはこれまで、ADAS(先進運転支援装置)などについては自前主義を貫いてきた。ファーウェイのシステムはBYDの高価格帯ブランド「方程豹(ファン・ツェン・バオ)」に搭載される予定で、第1号車は2024年内に発売されるSUV「豹8」になるという。

 ファーウェイというと、日本では「オワコンのスマホ」というイメージがあるが、現実は違う。スマホはもちろん、基地局設備やITの分野で依然世界屈指の技術力を持ち、最近自動車事業を行う子会社を独立させたばかりなのだ。

 BYDの提携の狙いもその技術力にある。ファーウェイのシステムを使えば、ADASからインフォテインメントに至るまで、自社製システムよりも格上の環境が実現できる。

 最近のBEVは「ソフトウェア力」が購入の大きな決め手となっているから、BYDも上位ブランドの優位点として、ファーウェイの力に頼ったというわけだ。

 ちなみに豹8は全長5.2mを超す大型SUV。2L直4ターボのPHEVだが、日本導入は厳しそう。

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