音楽好きなドライバーなら、「スピーカーを換えてみたい」と思ったことが1度や2度はあるはずだ。当連載では、その思いを実行に移そうとするときのガイドとなる情報を多角的に発信している。今回は、ドアスピーカーには「口径違い」があることについて説明していく。
◆ドアスピーカーのサイズが合わないと、取り付け費用がアップする!?
さて、前回の記事にて市販スピーカーには「セパレートスピーカー」と「コアキシャルスピーカー」とがあるとを説明したが、そのどちらにするかを検討したら、いよいよ具体的に購入製品を選ぶ作業へと進むわけだが……。
実はその前に1点、確認しておくべきことがある。それは、「口径」だ。
というのも、カー用のスピーカーには口径違いが何パターンかある。なお「ツイーター」にも「ドアスピーカー(ミッドウーファー)」にも口径違いがいくつかあるが、特に問題となるのはドアスピーカーの方だ。愛車に合わないサイズの製品を買ってしまうと、ドア内部の鉄板を大きくカットする等の大がかりな改造が必要となる。なので、愛車に合うのは何cmクラスなのかをあらかじめ知っておく必要がある。
純正ツイーターの取り付け位置の一例(モレル・デモカー)。◆国産車のスタンダードは「16~17cmクラス」、欧州車では「8~10cmクラス」!
ちなみに国産車の多くは「16~17cmクラス」が適合サイズである場合が多い。対して欧州車では「8~10cmクラス」が適合サイズである場合が多い。
で、カー用のスピーカーのカタログを見ると大抵製品名の前に、「○○cm 2ウェイスピーカー」というようにサイズ表記がされている。この数値がズバリ、ドアスピーカーの口径だ。
なおここで記されている数値は、実際のサイズとは少々異なっている場合がほとんどだ。つまり製品名の前に付けられているサイズ表記は、あくまで「クラス」を表しているものだと認識しよう。
ところで、少々やっかいなポイントが1つある。それは、「国産モデルと輸入モデルとではクラスの概念が少々異なること」だ。輸入モデルでは本国ではサイズが「インチ」で表記される場合がほとんどなので、それを「センチ」に直すと「16.5cm」が標準的なサイズとなるが、国産モデルでは多くの場合それをキリ良く「17cm」と表記する。というわけなので、16.5cmと17cmとは、同一クラスだと考えて良い。
市販スピーカーの一例(モレル・マキシモ ウルトラ HE)。◆愛車には何cmクラスのモデルが合うかは、国産メーカーの適合表にてチェックを!
続いては、愛車には「何cmクラス」のスピーカーが適合するのかを調べる方法を説明していく。調べ方は至ってシンプルだ。大手国産メーカーのスピーカーの適合表を確認すればOKだ。そうすれば愛車に付くのが何cmクラスなのかを知れる。
ただし、先述したように実際のサイズは製品ごとで微妙に異なる。さらにはツイーターの適合も関係してくるので、装着可能か否かは最終的にはドア内部の取り付け穴や奥行きを実測してみないと分からない。そのようなケースも出て来ることは、頭の片隅に置いておきたい。
そうであることを想定しつつ、例えば「17cmクラス」が付くと分かればそれに該当する製品の中からお気に入りを探し、そして最終的な決断をする前にそれがすんなり取り付けられるか否かを「カーオーディオ・プロショップ」にて確認し、その上で購入するモデルを決定しよう。
今回は以上だ。次回は細かくチェックすぺき寸法はどこなのかについて解説していく。乞うご期待。
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