ニッポンのメーカーは世界から見たときにどれほどの力を持っているのか?? ニッポンの企業の世界への影響力徹底的に取材、分析した2013年の企画から、タイヤ・ミッション・ヘッドランプ・鋼板・ABSの国内シェア・世界シェアを比較!(本稿は「ベストカー」2013年9月26日号に掲載した記事の再録版となります)
文:編集部 ※各表においてシェアの合計は小数点以下の処理により、必ずしも100%とはなりません。
■タイヤ業界
●日本の雄、ブリヂストンは世界一だ!
世界にタイヤメーカーは何社あるのか?
我々がよく知る海外メーカーを挙げてもミシュラン、グッドイヤー、ピレリ、コンチネンタル……。さらに最近台頭著しい韓国のメーカーではハンコック、クムホなどがある。また、いわゆる「アジアンタイヤ」と呼ばれる中国、台湾、シンガポールなどにもタイヤメーカーはある。
こんななか、タイヤの年間売上高を調べて見ると……。見事、我らがニッポンのブリヂストンが284億2500万ドルの売り上げで2位のミシュランに10億1140万ドルもの差を付けて世界トップに君臨しているのでありました!!
以下、3位にはグッドイヤー、4位=コンチネンタル、5位=ピレリと続いて6位にはまたまた日本の住友ゴム工業が、7位には横浜ゴムが食い込んでいる。
いっぽう、売上本数で調査をすると、こちらもまたニッポンのブリヂストンが年間実に1億200万本を販売して世界一!!
実に世界のタイヤの16.6%がブリヂストンだというのだからこれは凄い。
2位がミシュラン、3位がグッドイヤーで以下コンチネンタル、ピレリと続くのは売上高ランキングと同じ。
世界にある程度以上の規模を持ったタイヤメーカーは少なくとも20社以上あるのだが、この上位5社で半分以上のシェアを占めているのでありました。
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■トランスミッション業界
●MTシェアとAT&CVTシェアでは大きな違いのあるミッション業界
トランスミッションの分野では特徴的な傾向が見て取れた。
MT、ATと分野を問わず日本国内では日本国内のメーカーが強く、世界的にはZFやゲトラグといった欧州の専門メーカーが強いということ。
AT、CVTについては日本国内の自動車メーカーは内製が多く、結果、ホンダやダイハツ、トヨタ自動車などのシェアも少なくはないことがわかった。
世界に目を向けるとMTではZFとゲトラグが大きなシェアを獲得しており日本メーカーは少数派。
この2社は地元欧州はもちろんだが、中国やインドといった新興国向けに納入をしていることでシェアを伸ばしているのだという。新興国ではATよりもMT車の販売比率が圧倒的に大きく、日本とはまったく違った市場構造なのだ。
AT、CVT分野で日本のジヤトコがトップのゲトラグに肉迫する勢いで世界2位(シェア=11.0%)を獲得しているが、これはCVTを得意とする同社の特徴。
CVTの製造についてはGMが2005年に内製を打ち切り、フォードも2007年に打ち切るなど外部調達化が進み、ここにジヤトコが食い込んだということもある。
ゲトラグはDCT分野での躍進が大きくシェアを獲得した要因だ。
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■ヘッドランプ業界
●日本の小糸製作所、市光工業が世界を席巻!
ヘッドランプといえば『小糸』というのは日本も世界も共通。小糸製作所の国内シェアは実に52%!! 2位のスタンレー電気をダブルスコアで引き離す。
これが世界となると小糸のシェアは24.9%で1位。ちなみに2位のHellaは日本のスタンレー電気と合同出資する持ち株会社を設立しているが、製品販売はブランド別となる。
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■鋼板業界
●日本の製鉄業界世界ではまったく歯が立たず!
クルマのボディやシャシに使われる鋼板といえばニッポンの製鉄業界が世界を席巻しているのだろうと思ったら……。
世界的にはルクセンブルグの企業「ArcelorMittal」が年間1050万トンを販売し20.8%のシェアで世界一。
2位はドイツの「Thyssen Krupp」。日本一の新日鐵はトップ4に顔を見せていない。
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■ABS業界
●欧州メーカーが一歩も二歩もリードする業界
今のクルマにはなくてはならないABS。このユニットを製造しているのは、なんとなく想像していたとおり、世界トップはドイツのボッシュでありました。ボッシュは日本国内でも2位のシェアでやはり強い。
意外なのはコンチネンタル。あのタイヤのコンチはABSユニットの分野で世界2位のシェアだったのだ。
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです。各表においてシェアの合計は小数点以下の処理により、必ずしも100%とはなりません)
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