どちらかといえば可愛い印象が強い丸目のヘッドランプ。それだけに昔ながらのオジさんは敬遠しがちだが、丸目が醸し出すクラシカルさも捨てがたい。そこで! ここではカッコつけなオジさんも抵抗なく乗れる4モデルをピックアップ!
文/FK、写真/スズキ、トヨタ、BMW Japan、ホンダ、CarsWp.com
■ヘッドランプのカタチは時代を映す鏡! 今、“丸目”が新しい!?
クルマの見た目を大きく左右する要素のひとつが“ヘッドランプ”。
ヘッドランプはグリルとの組み合わせでクルマのキャラクターを決定づけるカーデザイン上における重要なパートであり、また、時代を映す鏡といっても過言ではないほど流行に左右されるパートであることもまた事実。
最近は切れ長で鋭い目つきを印象づけるような薄いヘッドランプであったり、存在感を強調したグリルと組み合わせることで強烈な威圧感を放つオラオラ系であったり、その種類は多岐にわたる。
そんななかにあってオールドファンには懐かしく、若者にとっては斬新に映る“丸目のヘッドランプ”が今、軽自動車を中心ににわかに復活を果たしつつある。
その多くは可愛さを強調したものが大半ではあるものの、なかには古くからの伝統を重んじるべく武骨な雰囲気を醸し出すモデルもあり、古き良き時代を知るオジさんにとってもうれしいかぎり。
だって、可愛いだけだとオジさんが乗るには少々抵抗があるからね。
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■VXグレードのみ丸目ヘッドランプが選択可能なトヨタ・ランドクルーザー”250″
ランドクルーザーの中核モデルとして悪路走破性をベースに扱いやすさを付与し、多くの人々の生活を支える役割と使命を担うべく、2024年4月に待望のデビューを果たした250シリーズ。
ランドクルーザーは300シリーズが属するステーションワゴン、70シリーズが属するヘヴィデューティ、250シリーズが属するライトデューティの3つのカテゴリーに分類されるが、ライトデューティはこれまで“プラド”という名称で販売されていたことは知る人ぞ知るところ。
そんなプラドの歴史を辿ってみると1990年4月に登場した初代プラドの70系は全モデルで角目のヘッドランプが採用されていたが、1996年5月に登場した2代目プラドの90系では3ドアのショートボディモデルに丸目ヘッドランプを採用。
しかし、その後に登場した3代目の120系プラドと4代目の150系プラドではともに丸目ヘッドランプは採用されず、ことプラドにおいては丸目ヘッドランプが採用されたのは90系だけという状況にあったが……250シリーズで丸目ヘッドランプが復活!
標準モデルは全グレードともに角目ヘッドランプとなるものの、中間グレードに位置するVXは販売店装着オプションとして丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプが選択できるようになっているのだ。
また、250シリーズがデビューする際に限定発売した特別仕様車 ZX“First Edition”でも丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプが特別装備されている。
丸目がいいのか? それとも角目がいいのか?
見た目の良し悪しを判断するものさしは人それぞれで異なることからどっちが良いとは断言できないが、初代BJ型から続くランドクルーザーの伝統をふまえると「ヘッドランプは丸目のほうがいいでしょ!」という人も多いのでは?
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■ホンダ・N-BOX JOYはスタンダードモデルと異なるアイメイクでお目目もパッチリ!
2023年度(2023年4月~2024年3月)の販売台数が21万8478台に達し、登録車を含む新車販売台数で第1位に輝いたN-BOX。
年度の新車販売台数では3年連続で、軽四輪車新車販売台数に至っては9年連続で首位を獲得する絶対王者のN-BOXもまた、丸目のヘッドランプが印象的な1台といえるだろう。
“ヒトの瞳らしさ”を感じさせる造形がアイコニックなN-BOXの丸目ヘッドランプはシンプルさと親しみやすさを表現したものだが、2024年9月にその魅力をいっそう高めた第3のモデルが登場した。
その第3のモデルとはアクティブな日常を気楽に楽しめる、道具感を際立たせた新しいN-BOXこと“N-BOX JOY”。
N-BOXをベースに、より立体感を際立たせたN-BOX JOYのプロジェクター式フルLEDヘッドランプは表面に模様を施したシルバーでハウジングを仕上げただけでなく、先端にもシルバーリングを採用。
ふたつの異なるシルバーの組み合わせは立体感を高めるだけでなく、精緻でタフなイメージを創出するのにもひと役買っている。
加えて、金属板をプレス成型したような塊感のある造形をブラックで表現しながら、ミドルグリルは中央部に凹みを与えることで構造的な力強さを感じさせるアッパーグリルとの組み合わせも、N-BOX JOYの丸目ヘッドランプをいっそう際立たせている。
また、電動格納式リモコンドアミラー、アウタードアハンドル、リアライセンスガーニッシュもブラック塗装で統一を図り、クルマ全体をより引き締まった雰囲気に演出。
都市にもアウトドアにもなじむモノトーン2色、2トーン5色の全7色をラインアップするボディカラーも標準モデルとは一線を画しており、まさしく“頼れる道具”といった雰囲気が満点だ。
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■スズキ・ジムニーの丸型ヘッドランプは古風なスクエアボディとの相性も抜群です
発売から6年以上が経過してもなお、納車まで1年以上の期間を要するといわれている現行ジムニー。
注目は、その車体構成は先代モデルからねじり剛性を約1.5倍向上させた新開発のラダーフレーム。
さらに、FRレイアウト、副変速機付のパートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式サスペンションといったジムニーの伝統を継承しつつ、高い走破性能を実現したブレーキLSDトラクションコントロールや専用チューニングを施したR06A型ターボエンジンを採用するなど、本格4WDオフロードモデルとして走行性能に磨きがかけられている。
加えて、車体はコンパクトで価格も手頃なだけに売れるのも当然といったところだ。
そんな現行ジムニーの大きな特徴といえるのが丸型ヘッドランプをはじめ、5スロットグリル、クラムシェルボンネットフードなど、ジムニーの伝統を継承するデザインアイコンを随所に取り入れたフロントまわり。
そう、丸型ヘッドランプはジムニーのアイデンティティであり、1970年に発売されたLJ10型の初代モデルから4代目の現行モデルまで、そのすべてに丸型ヘッドランプが採用されているのだ(3代目のJB23型はパッと見ると角目に見えるが……)。
また、ボディのデザインも現在の主流である丸みを帯びた流線的なものではなく、直線基調のスクエア形状を採用。
丸形ヘッドランプと相まって見た目はクラシカルな雰囲気が満点。
そのいっぽう、機能的にも車両の姿勢や状況が把握しやすいだけでなく、面の剛性を高める造形、降雪時に雪がたまりにくい凹凸の少なさ、優れた走破性や積載性といったアドバンテージももたらしている。
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■新型ミニクーパーのヘッドランプは“らしさ全開”のギミックも魅力!
2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて、なみいる強豪を押さえて栄えある10ベスト・カーに選出されたミニクーパーも丸目のヘッドランプが象徴的な1台であることに異論はないだろう。
1959年から続くミニクーパーの歴史において、一貫して変わっていない丸目のヘッドランプ。
2024年3月に日本で発売された新型のミニクーパー(3ドアモデル)も、エクステリアは新世代モデルであることを象徴するミニマルな新しいデザインに刷新されてはいるものの、ヘッドランプには伝統の丸目が採用されている。
アイコニックなMINIらしさを象徴するクラシカルなフォルムでありながら新たなデザインが与えられた丸目のヘッドランプは、複雑な八角形の輪郭をもつフロントグリルとの相乗効果で存在感も抜群。
加えて、3種類からカスタマイズが可能なLEDシグニチャーライトやWelcome/Good-byeライトの採用などのMINIらしいギミックを新たに導入。
フロント及びリアライトの点灯方法を3つのパターンから選択でき、その日の気分でカスタマイズできるシグニチャーライトは実に魅力的。
さらに、車両のキーを持った状態で車両に近づいたり離れたりするとフロント及びリアのライトがまるで挨拶するかのように点滅するWelcome/Good-byeライトは新世代を謳うに相応しく、“いかにもMINI”といえる楽しい機能だ。
また、2024年3月に登場した新型の3ドアモデルでは日本におけるMINIの量産モデルとしては初となる電気自動車も設定。
高効率のガソリンエンジン搭載車とともに、幅広いニーズに応えるラインアップも新型ミニクーパーの魅力といえるだろう。
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