もう勢いが止まらないBYDだが、北京ショーで見慣れないコンパクトSUVがあった。すでに日本で発売中のATTO3より少しコンパクトなサイズで、わかりやすく言えばロッキーライズよりちょっとデカ目というイメージ。しかもEVでありながら200万円というからお見事。しかも巨大モニターは付いてるわで、もうスゴイのよ!! もしやコレ日本に来るかも!?!?!
文:ベストカーWeb編集部・渡邊龍生/写真:ベストカーWeb編集部、BYD
■王朝シリーズのコンパクトなSUVは日本向け?
日本市場への参入をBYDが発表したのが2022年7月。第1弾モデルのSUV、ATTO3がまず販売を開始し、その後にハッチバックモデルのドルフィンが導入された。そして2024年6月にはセダンのSEALが投入される予定だ。
BYDのSUVといえばATTO3があるのだが、今回BYDブースで見たのはすでに中国市場では販売されているひと回り小さいコンパクトSUVの「元(ユアン)UP」だ。中国国内では2024年2月に発表されている。
元UPのボディサイズは全長4310×全幅1830×全高1675mm、ホイールベース2620mmとBYDラインナップ中で最もコンパクトなサイズとなる。ATTO3(中国国内名:ユアン+)が全長4455×全幅1875×全高1615mm、ホイールベース2720mmと比べてもその引き締まったボディは明らか。
元UPはBYDの「王朝シリーズ」モデルのボトムラインを担っている。BYDはそのメインラインを中国の歴代王朝にちなんだ車名をつけており、現在までにセダンの「秦」(QIN)と「漢」(HAN)、SUVの「唐(TANG)」、「宋」(SONG)、「元+」(YUANプラス)を発売している。
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■中国国内ではわずか10万元で人気爆発か?
日本で発売されているATTO3は別名が付けられているのだが、もともと中国では王朝シリーズとして発売されていたモデルなのだ。
それとは別にドルフィンや間もなく日本市場に導入されるSEAL、そしてSEALION07やシーガルなどは海にちなんだ生物の名をつけられた「海洋シリーズ」を展開している。
北京モーターショー会場でも実際に元UPを見てみたが、BYDで最もコンパクトなSUVとはいえ、内外装を含めてかなり本気度の高い仕上がりなのだ。プラットフォームはATTO3やドルフィンと同じく「e-プラットフォーム3.0」を採用している。
中国ではこのユアンUPは、都市部の若年層ユーザーをターゲットとしており、94psと174psという2種類のモーター(32kWhと45.1kWh)を設定している。しかも中国国内での販売価格は10万~12万元(約200万~240万円)に設定されており、2024年モデル最大のヒット車になるだろうと予測されている。
筆者は2023年の広州モーターショーで海洋シリーズの最コンセプトモデル、シーガルの仕上がり具合にも驚嘆させられたのだが、このユアンUPが日本導入を果たしたら間違いなく日本メーカー勢のEVにとって大きな脅威になりそうだ!
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