タイヤメーカーのブリヂストンは6日、埼玉県越谷市にある「イオンレイクタウンKaze」にて、交通安全啓発イベント「ファミリー交通安全パーク」を実施し、そこで熱く説明されたのは『空気圧』についてだ。
ブリヂストンは「#TIRE SAFETY」という、タイヤの点検を日常的にしようという活動を行っており、その一環として、ブリヂストングループ全体でクルマ・バイク・自転車の交通安全に関する展示や、イベントを通じて交通安全知識の啓発活動を行っている。
クルマ・バイク・自転車のタイヤの点検項目で大事なことは
1:空気圧が適正か。
2:溝の深さは十分か。
3:異常な摩耗はないか。
4:キズやヒビ割れはないか。
の4項目を主に日常的に点検して欲しいという。
この中の2~4は見た目で判断できるため、乗る前に気にすればある程度は点検ができる。しかし問題なのは1の空気圧だ。ペシャンコになっていれば確実に問題が起きているのが分かるが、わずかに空気圧が減っていった場合、見た目では判断ができない。
クルマの場合、多くはドアの内側に純正タイヤの空気圧を指定したラベルが貼られている。バイクの場合はスイングアームのところにラベルが貼られていることが多い。自転車の場合はタイヤ自体に空気はいくつ。と書かれているので、そのラベルを見れば指定空気圧が分かる。
今回のイベントではバイクも展示されており、スイングアームの部分にラベルが貼ってあることが確認でき、ガソリンスタンドなどへ行った際に空気圧をチェックして指定空気圧になるように空気を注入して欲しいという。
自転車の空気を自身で入れる場合、空気圧が分かるポンプならばその数字を目安に空気を入れればいいが、空気圧が分からない場合は、ひとまずタイヤがパンパンになるくらい空気を入れて、男性なら片手で、女性なら両手の親指で押した時に少し凹むくらいだと、おおむね適正空気圧に近い空気が入っているという。
クルマの場合もガソリンスタンドに行った際に、空気圧のチェックをすることを習慣化したい。
特に3~4月はスタッドレスからサマータイヤに交換する時期のため、ガソリンスタンドやタイヤショップ、量販店やディーラーなどで交換したのであればしっかり空気圧をチェックしているはずだ。自分で交換した場合は空気圧のチェックを必ず行いたい。
スタッドレスに交換し、数か月サマータイヤを保管していれば指定空気圧より下がっていることがある。というのもタイヤは使っていなくても自然と空気が抜けていく性質を持っているからだ。
また日常的に使っているタイヤでも一般社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)調べによると、1か月で5%程度空気が自然を抜けていき、気がついたら空気圧不足に、ということも起きるという。
この空気圧はカーメーカーが車種ごとに指定しているので、基本的にはその数値に合わせるのが正しい。指定空気圧を下回ることがないようにし、多く入れても+20kPaくらいが許容範囲内だという。
空気圧が不足すると、片減りなどの偏摩耗、タイヤライフの低下、操縦安定性の低下、燃費の低下などを起こすという。逆に空気圧が過多の場合、こちらもタイヤセンターだけ減る偏摩耗の発生、タイヤライフの低下、乗り心地の悪化などが発生するという。
空気が少なくても多くても偏摩耗を導きタイヤライフが低下するという結果がでていて、さらに燃費の悪化もおこるため適正な空気圧になっていないと弊害が大きい。
クルマの場合、純正装着タイヤの寿命を尽きた時や、ドレスアップやカスタムを目的にタイヤ交換するだろう。その時に注意したいのは、そのクルマにあったタイヤサイズ選びだ。
純正と全く同じタイヤに交換するのであれば問題ないし、空気圧も純正指定のままで良い。
しかしドレスアップやカスタム目的のタイヤ交換では、マイカーに入るサイズはもちろんだが、クルマの重量も気にしたい。タイヤというのはクルマの重量を全て受け持って路面と接する唯一のパーツだからだ。
ロードインデックスLIという表記を見ているはず。例えば205/55R16 91 Hというタイヤがあったとき、205はタイヤ幅、55は扁平率、Rはラジアル、16はリム径を示すインチ、91がロードインデックス、Hは速度表記となる。
このロードインデックスはタイヤに負荷することが許容される最大の質量を示す数字だ。つまりタイヤ1本で何kgまでの重量に耐えられるかを示している。
一般社団法人日本自動車タイヤ協会(JATMA)によって空気圧別負荷能力一覧表というものが公開されているほか、タイヤメーカーのカタログにも記載されている。装着するタイヤサイズ、ロードインデックスと空気圧を見ることでこのタイヤは何kgまで耐えられるかが分かる。タイヤ交換する際にはロードインデックスも気にしてタイヤ選びをしたい。
タイヤサイズは装着するクルマに合致しているが、空気圧が適正でないと荷重に耐えられなくなる。上記の205/55R16 91だと空気圧が180pKaだと475だが、230kPaだと575になる。空気圧が50kPa違うだけで耐荷重は100kgも違うことになる。これではタイヤに高負荷を与えて良いことは起きない。そのためにも適正な空気圧を入れておきたい。
モータースポーツの世界では0.1kg/kPaで走りが変わると言われる世界。一般道を走っている際にはそこまで気にすることはないと思うが、燃費が落ちたかなと思えたり、ハンドルが取られるかなと思える時は空気圧が下がっていることも考えられる。だからこそ空気圧は月に1回程度チェックしたい。
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