スバルは2024年5月13日、2023年4月1日~2024年3月31日までの2024年3月期決算を発表し、説明会をオンライン上で実施した。通期売上高は対前年比24.6%増の4兆7029億円にのぼり、次世代e-BOXERをクロストレックに搭載することを表明した。詳細を紹介しよう。
文/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/スバル、ベストカーWeb編集部
■2026年末までにBEVのSUVを4車種ラインナップ!
決算説明会に出席したのは大崎篤社長をはじめ、水間克之専務執行役員ら。冒頭、大崎社長から自身による新体制のアップデートについて言及。BEVへの移行黎明期と位置付けている2025~2026年について、トヨタとの共同開発によるBEVのSUV4車種を2026年末までにラインナップする予定だという。
4車種のうち1台はすでに市販されているソルテラ(トヨタ側はbZ4X)で、残る3台のうち1台はトヨタの米国工場生産となり、もう1台はスバルの矢島工場生産となることが明かされた。
さらに現状ではマイルドハイブリッドのみのe-BOXERだが、次世代e-BOXERはトヨタ側のハイブリッドシステムとなるTHSをスバル側の水平対向エンジンと組み合わせとなり、北米ですでに発表されている新型フォレスターに加え、現行型クロストレックにも組み合わせられることを正式にアナウンスした。
新型フォレスターについてはガソリン車とe-BOXER車の両方を日本だけじゃなく、米国のSIA(スバルオブインディアナオートモーティブインク)でも生産することを表明。
また、次世代e-BOXERのトランスアクスルについては2024年秋に生産開始することも合わせて発表された。
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■営業利益は対前年比75%増の4682億円
決算発表では、全世界生産台数は半導体を中心とした部品供給課題の継続や物流課題が発生したものの、柔軟な生産計画の調整などを実施したため、前年同期比10.9%増の97万台に。
国内生産は同4.7%増の60万2000台、海外生産は同23.0%増の36万8000台となった。これを受け、全世界販売台数はスバルのメイン市場となる北米市場を中心に堅調に推移し、同14.5%増の97万6000台になった。
また、連結売上収益は販売台数の増加および為替変動による増収効果などにより、同24.6%増の4兆7029億円となった。
2024年3月期の連結損益については諸経費等の増加があったものの、販売台数増加と為替変動による増益効果などにより、営業利益は対前年同期比75.0%増の4682億円、税引前利益は同91.3%増の5326億円に。
さらに、2025年度3月期の通期連結業績見通しについて、全世界販売台数は米国を中心に底堅い販売を見込み、98万台(前年同期比0.4%増)を計画しているという。
連結業績は諸経費の減少は見込むものの、研究開発費および販売奨励金の増加や為替影響を織り込んでおり、売上収益は4兆7200億円(同0.4%増)、営業利益は4000億円(同14.6%減)を見込んでいるという。
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