■“大物隠し”も…静岡で自民敗北

 この人は、どういう心境なのでしょうか。負の連鎖は断ち切れませんでした。

自民推薦 大村慎一氏
「力が及ばなかったということにつきまして、心よりおわびを申し上げます」

 26日、投開票が行われた静岡県知事選。事実上の与野党一騎打ちでした。

 自民党が推薦したのが元静岡県副知事の大村慎一氏。ただ推薦はしながらも、自民党が取った手法は「自民隠し」です。

自民党静岡連会長 城内実選対本部長
「ちょっと言えないんですけど、ある大変有名な人が(応援に)来ると。なんか誰かが勝手に決めた人がいるんですけど、私、大変怒ってね、勝手にやらないでくれと断ってもらいましたけど。誰とはちょっと言えないんですけど」

 静岡県外から自民党幹部が応援に入ることはありませんでした。背景にあるのはもちろん…。

大村慎一氏
「私は全く新人の候補なんです。政治と金の問題はありません」

 自民党の裏金事件です。

 自民党は、先月行われた衆議院、3つの補欠選挙でも事実上の全敗。それに続く、初の大型地方選挙となった静岡県知事選では、とにかく「自民党色」を出さないように努めました。

城内実選対本部長
「一つ言えることは、これ自民党の選挙じゃないんですよ。自民党じゃないんですから、なんで自民党なんですか?あの人、自民党員じゃないんですよ」

 しかし結果、勝利したのは立憲民主党、国民民主党が推薦した前浜松市長の鈴木康友氏です。

立憲民主党 大串博志選対委員長
「特に今、自民党が政治不信の問題に対して全くこれを払拭できていないなかであるので、野党に対して『しっかりしてくれ』という声の表れだと受け止めます」

■「岸田さんが総理のうちは無理」

 岸田総理が模索する解散にも影響を与えそうです。

自民党 閣僚経験者
「やっぱり駄目だったな。補選でも勝てない、静岡でも勝てない。岸田さんが総理をやっているうちは、もう何やっても勝てないだろう」

自民党 中堅議員
「岸田総理個人というより、自民党全体に対する批判だ。でも、この人になってほしいという人がいないっていうのが終わっているよね」

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